2017年04月25日

こんなはずじゃなかった 在宅医療 ベッドからの問いかけ

番組の紹介。

ETV特集「こんなはずじゃなかった在宅医療ベッドからの問いかけ」

41日放送。


番組のホームページから引用。

【在宅医療のパイオニアとして知られる早川一光さん(93歳)ががんになった。「畳の上で大往生」を説いてきた医師自らが患者になり、死を見つめ語るメッセージを聞き取る。

早川さんは、戦後まもなく京都西陣で診療所づくりに参加。「西陣の路地は病院の廊下や」を合言葉に、病院を出ても安心して暮らせる在宅医療の体制を整え、「畳の上で大往生」を説いてきた。今、その早川さん自らが患者となった。自宅のベッドで一日の大半を過ごしつつ死を見つめた時、語る言葉は「こんなはずじゃなかった」。その言葉にこめた思いは何か?医師や家族、訪問者と、命と医療をめぐる対話を続ける早川さんを見つめる。】


「こんなはずじゃなかった…」。

これだけ在宅医療の先駆者として尊敬されている早川氏が、

その在宅医療に対して、間違いとは言わないまでも、その在宅医療のすばらしいという自信が揺らいできている…。

その揺らぎの理由はなぜなのか。


この早川氏の言葉を、ブログ管理者なりのつたない脳で考えてみました。

まず早川氏の今までの経歴を見ていくと、

まさに患者さんとともに寄り添いながら、臓器別の医療でないその人そのものに対して医療を、

実際に実践してきた人です。

より良き在宅医療になるようにめいいっぱい努力し、

自分がたどってきた道に自信をもっていきてきた人でもあります。

医療者であるブログ管理者からみても、とても立派な方です。

しかし、自分自身ががんを患うことで、その心のありようは大きく変わったのだと思います。


ブログ管理者は、ある思想を持っています。

性善説・性悪説ならぬ、人間性弱説です。

ちょっとかぜをひいただけでも、心が弱くなってしまった体験はないでしょうか。

かぜでなくても、

失敗やトラブルにあうことでストレスを感じてしまうことはあるでしょう。

そして誰もが不安や悩みを抱えているのです。

誰もが何かあるたびに心が動揺していく、というのはあるのです。

人間は弱い…。

派な人は、

仮にトラブルや失敗があったとしても、それを糧にして自分を成長させてしまう人が多いのかもしれません。

(弱さを自覚する・認めることで、自分自身の問題を深く理解することができるのだという考えもあります)

早川氏もそうだったのかもしれません。

しかしそれはやはり健康的な生き方ができていたからだと思うのです。

身体が健康であることと、心が健康であることは、相関しているのではないかとも思います。


ここで誤解のないように言いますが、

では病気になる人はだいたいが心が不健康になると言っているのではありません。

少なくとも心が弱くなってしまう、気弱になってしまう、ということです。

早川氏も病気をもち、健康でいられなくなれば、

やはり心が弱くなってしまう、という状況に陥ってしまうことは簡単になりうるのだと思います。

自分がすすめてきた在宅医療、

「幸せな死」をイメージしてきたのに、心は揺れ動いてしまう…。

ゆえに早川氏が「こんなはずじゃなかった」と言ってしまうのは、当事者になったからなのだと思います。



死を前にして悩み続ける気弱になった早川氏、

しかしあるシーンで、でもこの人は違うと思わせるところがありました。

往診医師:

「早川先生が、死ぬのを怖がっている姿は最高ですよ」

早川氏:

「なんちゅうことを言うんや」

そこで少ししてから絶妙のかえしがありました

「ありのまま僕を見せればいいということか」


弱くなった自分、その姿をみせればいい、という93歳にもなった早川氏の深い返し、

その強靭な弱さに脱帽なのでした。

posted by リハ技師 at 20:37| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 番組紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月24日

3Dプリンターで神経再生

【細胞を材料にして立体的な構造物をつくることができる「バイオ3Dプリンター」を利用し、神経を再生する技術を開発したと、京都大病院や佐賀大などのチームが23日、発表した。】

(徳島新聞・夕刊 2017224日 記事引用)


3Dプリンター、

ここ10年で飛躍的に進歩した技術であり、かなり革命的な技術と言えます。

何が革命的なのか、

モノづくりと言うと職人の技術が時間をかけて作っていく、というイメージがありますよね。

しかし、この3Dプリンターでは、

職人でなくても比較的短時間で作成できてしまう、というところが革命的なのです。


しかし、今回のは「バイオ3Dプリンター」。

細胞を生きたままインクジェット技術で打ち出し、細胞組織を作り出す、というものです。

カリフォルニア州の研究者では、

このバイオ3Dプリンターを使用して、人間の肝臓の小さなレプリカを作り出すことさえできてきています。


現在移植手術で臓器をがいつくるだろうかと待ち続けている人がたくさんいます。

そしてその間に亡くなる人もたくさんいます。

このような技術が進み、iPS細胞と絡めていけば、

多くの人たちを救うことができるでしょう。


飛行機がなぜとべるのか、のかで感覚的にわからないのと同じよう(ブログ管理者だけ?)に、

この細胞をインクジェット方式に立体的に積み上げることができる、というのも、

もうブログ管理者の理解力を大きく超えて、もうちんぷんかんぷんなのです。


遠い将来、人間そのものを作ったりして………

posted by リハ技師 at 18:25| 山形 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月20日

6月、7月の研修会

今日、当法人の有志の会で行っている研修会、
PTOTSTネットに3つを載せました。
6月11日、変形性股関節症の筋機能評価と治療戦略・後編
7月2日、脳血管障害患者に対する肩関節・股関節へのアプローチ
7月29日、30日、アナトミートレイン。
詳しくは、PTOTSTネットの研修会情報をご確認をとう
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posted by リハ技師 at 19:58| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月19日

安川電機さんの商品説明

業者からの商品説明など、昨年は結構あったのですが、
このブログではここ最近報告していませんでした。
今日から報告するようにいたしましょう。

さて今日は安川電機でだしている2つの商品の説明があったので報告します。
1つは「上肢訓練装置」です。
この商品は簡単に言うと、
川平法で行う促通反復療法をロボット技術を使って再現したものとのこと。
商品説明を聞きましたが、
確かに原理は川平法そのものでした。

もう一つの商品は、足首アシスト装置。
足関節の運動機能低下しているひとに対し、足関節の底背屈のアシストを行うものです。
この装置に関しては、来週の25日から一定期間貸し出してくれるとのこと。

投資要求は、すでに上に出しているのですが、
他のスタッフと相談し、いいものであるならば、追加してみようかと思っています。
posted by リハ技師 at 20:08| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月18日

笑い度測り健康調査

【漫才や新喜劇は、健康にどの程度効果があるのかー。近畿大や吉本興業などは15日、笑いの医学的な効果を検証する研究を始めた。「笑い度」を図り、体調の変化や病気への影響などを調べる。】

{朝日新聞(大阪)・朝刊 2017216日 記事引用}


笑いに関しての健康に対する科学的なデータはまだ確かなものは少ないと言われています。

このような状況からか、

なんばグランド花月の観客席に、

表情をとらえるカメラと、心拍数や呼吸数を測るマイクロ波センサーを設置するとのこと。

とりあえず健康な人20名を対象に調査を開始し、

「笑いの数値化」を目指していくとのことでした。

そしてその数値化と様々な健康に関する症状との関わりを調べていくとのこと。

201810月に、

今度はうつ病の患者らにお笑いを見せて、症状が改善していくかも分析していく予定です。


ただ「笑いの数値化」ができると、

吉本興業はこれを生かして芸人にプレッシャーを与えて、

かえって芸人の健康を害することがあったりして………。

芸人はこれに関しては、笑えないかもしれませんよね。

posted by リハ技師 at 18:17| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月17日

キャリアラダーについて

今日は、リハ技士政策委員会があり、キャリアラダーの紹介を行いました。
他の病院のリハビリ部門でも、
初期研修の制度は充実しているのですが、中堅以降の研修システムが不十分であるという報告はたくさん聞きます。
そこで中堅以降には、
今後は個人のキャリア発達を支援するシステムが必要なのだと思います。
そのキャリアラダーシステムの資料が手に入ったので、
会議で議論していきました。
もうすでに法人の看護部はラダー制度を行っており、
介護部も昨年度から開始されていることから、
次回はその看護部・介護部で具体的にどのような取り組みがされているのかを確認し、
その上でリハ技士部門のラダー制度を構築していくことで合意しました。
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posted by リハ技師 at 20:17| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月14日

人型ロボット 歌って踊って

【七尾市の恵寿総合病院で、歌って踊る高さ約40センチの人型ロボット「PALRO(パルロ)」が、入院患者の人気を集めている。人口知能(AI)を搭載し、100人以上の顔と名前を覚えて話し相手になり、愛らしい姿で患者に笑顔や癒しを与えている。ロボットとの触れ合いを通じて患者同士の交流も増えており、同病院では認知症の予防に期待している。】

(北國新聞・夕刊 2017120日 記事引用)


昨年の番組紹介のベスト10においても、

1位に「天使か悪魔か羽生善治 人工知能を探る」にランキングし、

人工知能がどれだけ発展しているかを強調して報告しました。

自動運転、診断の自動化などなど、

もう「アンビリバボー」と叫びたくなるほど驚愕の内容になっていたのを覚えています。

今回は人との会話。

会話なんていう人間的なものは、コンピューターなんかに任せられない………、と思いきや、

パルロの能力もなかなかなのです。

コミュニケーション機能だけでなく、

体操を指導したり、クイズを出したり、

歌を歌うことができたりなど、なかなかの芸達者なのです。

確かに下手なリハ技士・介護職よりは、

能力はあるかもしれませんし、我慢強いのは間違いありません。

また少子高齢化のなか、介護に従事できる人が少なくなっている状況であれば、

この人工知能機能があるコミュニケーションロボットを有効活用し、

介護の手間を少しでも減らせることができるのであるなら、

大いに研究開発を続けるべきでしょう。


人口知能で「気配り」「思いやり」のような言動ができれば…、

機械=「冷たい」対応しかできない、ではなく、

「機械」=人間以上の「温かい」対応になるかもしれません。

人工知能のよりよき変化に期待していきましょう。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     

posted by リハ技師 at 19:17| 山形 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月13日

「念じて…」の技術 BMI

【脳から出る脳波などを読み取って機械などを操作するBMI(ブレーン・マシン・インターフェース)という技術だが、医療現場で使われ始めた。体が思うように動かせない難病患者の意思疎通を手助けしたり、脳卒中の後遺症で手足が不自由な患者のリハビリに活用したりする。脳活動の情報を生かした全く新しい医療になると期待される。】

(日本経済新聞・朝刊 201725日 記事引用)


ALSに対してこのBMIを使用するのは、

以前1回紹介した記憶があります。

ALSの完全閉じ込め症候群、

随意運動が全くできないけれども、

考えることだとか、感じることは問題ない状態のことを言います。

ALS患者によっては、そうなることは、生き地獄と表現している人もいます。

ブログ管理者のつたない想像力でも、耐え難いものがあるだろうと思ってしまいます。

しかし今回の方法で、

脳波を利用することで他の人とコミュニケーションができれば、

多少なりとも救われるでしょう、というか画期的です。


今回の記事で目新しかったのは精神病に対してのBMIの効果です。

脳波を確認しながら、感情のコントロールを制御させようとするもので、

症状が出にくくなったというものです。

ただどのような精神疾患に効いたのかが記事ではわかりませんでした。


後はBMIによる重度片麻痺の回復も研究していて、

かなり有望なものになるようです。


BMIというと、どうしても体格指数が浮かんでしまいますが、

今度からは皆さんもこのBMIも覚えておいてください

posted by リハ技師 at 16:45| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月12日

緊急時対応学習会

毎年、4月には行っているリハ技士部門の緊急対応学習会、
今年も例年通りに行われました。
想定患者、年齢・疾患名・障害名、移動能力を提示し、
1グループ1つの課題を担当するのです。
課題は前日に話し合い、準備していきます。
課題は例えば、
調理訓練中、包丁で指先を切り出血、
屋外歩行訓練中、転倒し額から出血、
マット訓練中、てんかん発作の疑いあり、などなどです。
当日課題を任されたグループは、
どのように対応すべきかを全体に披露し、
そのあと意見交換をしました。

意識消失、呼吸貧弱あるような緊急な状況であれば、
とにかく周りの人に依頼すること、
その担当者は自分の担当患者が緊急的状況であればパニックになっている可能性があります。
とにかく人を呼ぶこと、
そして担当者でない冷静になりうる人が、
医師や看護師に連絡するように他の人に依頼、
気道確保、心臓マッサージ、
緊急ボックス(血圧計・パルスオキシメーターなど)を持ってきてもらうように依頼、
血圧・呼吸・酸素測定などの測定、記録
を行うようにしていきます。

上記の話はリハビリ室を想定しています。
最近は家庭訪問時、訪問リハ時の対応を更新しました。

posted by リハ技師 at 20:10| 山形 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月11日

原子炉冷却 12日間の深層

番組の紹介。

312日放送、

NHKスペシャル「メルトダウンFile.6 原子炉冷却 12日間の深層 〜見過ごされた“危機”」


番組のホームページから引用します。

【世界最悪レベルとなった東京電力福島第一原子力発電所の事故から6年。事故がなぜ、どのように起きたのか、今もなお謎が残されている。独自の取材と専門家による科学的検証を重ね、事故の真相に迫り続けてきたシリーズ「メルトダウン」。今回は、最も早くメルトダウンし、その後の事故の進展を決定づけた1号機をめぐり、現場で何が起きていたのかに迫る。原子炉の冷却に失敗した1号機、その背景には何があったのか、新たな事実が浮かび上がってきている。さらに、一連の事故対応を記録した東京電力のテレビ会議の膨大な発話を詳細に分析することで、複数のプラントで同時多発的に事故が起きた時に、人間が適切に対処できるのか、検証する。福島第一原発で進行した危機の実態を解明し、今に突きつけられた課題を探る。】


当時の福島原発事故の報道をただ見ていたら、

もう日本はどうなってしまうんだろうと、かなり不安なまま生活を過ごしていたと思います。

それほど差し迫った状況でした。


番組においても、混乱状況の中でその原発基地のスタッフがいかにして必死に対応したかが見えてきました。

所長はその状況の中でできる限りでの賢明な対応をしたとは思いますが、

なんの準備もない状態(白紙状態)でした。

例えば電源が喪失した場合、イソコンという機会が自動的に働くのですが、

そのイソコンを誰もが動かしたことがなく、

電源喪失の中でそれが機能しているか、機能していないかがわからないことで、

メルトダウンになった一端になったのです。

また1号機から4号機が次々と予測がつかないトラブルを引き起こしてしまうのですが、

所長1人がリーダーとして対応していたので、

その次から次へとくる数日間の対応に疲労困憊し、

途中退席を余儀なくされていきました、

なおかつその退席時に適切な対応ができなくなったことがあったのです。


要するに非常時に対する何の準備もしなかった、

原発は絶対安全だという原発神話がこのような状況を引き起こしたのです。


政府は世界一厳しい基準を作って、原発再稼働にゴーサインをだしています。

しかし事故調査をするときは事故の現場を詳細に評価し、

どこにどのようなことが問題があるのかを明らかにし、対応策を考えます。

それによって事故が起きたときにはどうすけばいいかが見えてきます。

しかしいまだに原子炉の中は放射能が強く、調査できるような状況にはないのです。

つまり実態はわからないまま、政府は基準を作成しています。


福島原発が総括されないままの再稼働、

次の悲劇を繰り返さない対応をぜひともしてほしい、そう考えてしまいます。

posted by リハ技師 at 18:16| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 番組紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする