2010年07月17日

リハビリテーションの基本的アプローチ

リハイントロダクション、今回は5回目
今回は「リハビリテーションの基本的アプローチについて」。

リハビリテーションを考えるには4つのアプローチが挙げられています。
“治療”的アプローチ
“適応”的アプローチ
“環境改善””改革”的アプローチ
“心理”的アプローチ

古い文献(1983年)なので、
現在の進んだ治療アプローチにあわなくなっているのではないかと
指摘を受けそうですが、
私は現在のところ、この大枠で説明できると思っています。
(もちろん私の勉強不足もあるでしょう、
間違っていたら指摘してください)

治療的アプローチは機能障害に対しして、
適応的アプローチは活動制限に対して、
環境改善改革的アプローチは、参加制約に対して、
心理的アプローチは、心理的な問題に対して、
アプローチを行っていきます。

具体的に言うと
治療的アプローチは
「1.麻痺(末梢性・中枢性)、失調症、その他の運動障害の回復促進。2.二次的合併症の予防と治療。3.失語・失行・失認などの高次脳機能障害の回復促進」
適応的アプローチし
「1.”健常”残存筋の強化(…(中略)…)。2.義肢・装具・杖・車椅子などの補助具の処方。3.日常生活動作(ADL)能力の向上(自助具の使用を含む)」
環境改善改革アプローチは
「1.住居と社会環境(…(中略)…)の改造。2家族への働きかけ(…(中略)…)と介護者の確保。3.職業復帰の促進、教育の場の確保(子供の場合)、生きがいのある生活(老人・重傷者)、所得保障」
心理的アプローチは
「1.心理的サポート。2.障害の受容と克服の促進」

具体的なアプローチの中身としては、
現在はもっと裾野が広がっていますし、
中身も少し変化してはいますが、
まず概ねこのような中身であるといっていいでしょう。
当院も上記のアプローチを総合的に行うように留意して行っています。

次回のリハイントロダクションは、
上記のアプローチを勧めるうえで基底となる考え方、
目標指向的アプローチを紹介します。
posted by リハ技士 at 17:06| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月16日

リハビリテーションのチームワークについて

リハイントロダクション4回目。
今日はリハビリテーションのチームワークについて。

「重層的な構造をもつ諸問題(ニード)に対しては、多数の職種が、あらゆる面から、同時に解決への努力をしなければならないということであり、リハビリテーションの本質(全人間的アプローチ)こそがそれを要求するのである。言いかえれば、チームワークとは多様なニードに応じて、多数の専門家がそれぞれの角度から患者の障害のそれぞれの側面にたいして、分担して取り組むと同時に、それが結局は一個の独立した個人である患者・障害者をこまぎれのパーツに分けてバラバラに治療したりすることにならないように、絶えず緊密な連絡をとり、一つの方向に向けて推進していく統一的な活動なのである。」
(引用文献:リハビリテーションを考える)

どの医療分野でもチームワークは必要とされますが、
リハビリテーションでチームワークがここまで強調されるのは、
なぜなのでしょう?
それはやはりリハビリテーションの目標にあると考えています。
リハビリテーション以外の医療分野は、
その病気や怪我を治療していく事が大目標です。
しかしリハビリテーションは
全人間的復権(私的な解釈は地域で幸せに暮らせるようにしていく事)が大目標になります。
医療だけでない様々な視点が必要になっていきます。
またリハビリテーションの対象は
整形疾患・脳血管疾患・呼吸器疾患・神経難病など広範にわたっており、
縦割りではない横割り的な医療分野になっていることも
チームワークの重要性を強調しなくてはならない点です。

当院でも当然ですがチームワークの質を高める努力は続けています。

次回のリハイントロダクションは、
リハビリテーションアプローチに
大枠でどのようなものがあるかを紹介しましょう。
posted by リハ技士 at 08:53| 山形 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月15日

リハビリテーション医療を担う人々

リハイントロダクションの3回目。
「今回はリハビリテーション医療を担う人々」の紹介です。
私の持っている文献では、
(文献:目で見るリハビリテーション医学)
リハビリテーション医・看護職(看護師・準看護師・介護福祉士)・理学療法士・作業療法士・言語療法士(現在は言語聴覚士)・義肢装具士・保健婦・ソーシャルワーカー・教師・臨床心理士・職業復帰カウンセラー・ボランティアの職種などが挙げられています。

当院では義肢装具士はいません、
業者と連携して装具を作成しています。
保健婦・教師・臨床心理士・職業復帰カウンセラーもいません。
しかし院内にいなくても外部の事業所と連携して、
情報共有や統一した総合的なアプローチをするように心がけています。

その他の職種では、
歯科医・歯科衛生士もリハビリテーション医療に
欠かせなくなってくるように思われます。
口の手入れを行わないために
栄養問題や感染問題などを引き起こしてしまい、
リハビリテーションがうまく機能できない状態に陥ってしまうからです。
歯科医・歯科衛生士はその事の問題解決を図ってくれます。

今後当院にも配属にならないかと期待してしまいます。


次回は
リハビリテーションのチームワークについてお話します。
posted by リハ技士 at 08:27| 山形 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月14日

リハビリテーションの究極的目標

第2回目のリハイントロダクション、
今日はリハビリテーションの究極的な目標とは? です。

『リハビリテーションとは個々の身体部位の機能回復のみを目的とするのではなく、障害をもつ人間を全体としてとらえ、その人が再び「人間らしく生きられる」ようになること、すなわち”全人間的復権”を究極的な目標とする…』
(文献:リハビリテーションを考える、上田敏)

当院の理念もこの理念を借りて作成しています。
私的には人間らしく生きられるということを
地域でその人(障害をもつ人)が幸せに過ごせるように暮らせることと解釈しています。
そのためには医学的リハだけでは不十分です。
社会的・経済的側面から、
地域に戻るための適応を促すような援助をしていかなければいけません。
(社会リハ:代表的な職種としてソーシャルワーカーがあります)
その他障害をもった子どもが対象であれば
教育的側面を考慮しなければならないでしょうし(教育的リハ)、
職業復帰する場合はまた違った対応が求められます(職業的リハ)。
上記のリハは様々絡み合っていて、
単独で対応していては地域で幸せに暮らす事までには、つながっていきません。
全人間的復権と文献にも出ているように、
全てをひっくるめて総合的に対応していく必要があります。

そのために様々な職種が関連しています。
次回はどのような職種がいるかをお話しましょう。
posted by リハ技士 at 08:20| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月13日

リハビリテーションの語源

今日から新シリーズ、
「リハイントロダクション」を始めます。
リハの基礎的な事を文献引用しながら紹介します。
当面は上田敏先生の文献を引用します。
今日は、
「リハビリテーションの語源について」です。

皆さんもなぜリハビリテーションという言葉は、
日本語にならなかったのか不思議かと思います。
そのあたりの経緯も様々あるのですが、
まずもともとリハビリテーションってどう意味なのでしょう。

『語源的にもrehabilitationという語はre-(再び)と語幹のラテン語の形容詞であるhabilis(適した、fit)と、-ation(〜にすること)からなっている。すなわち「再び適したものにすること(to make fit again)を意味する。この場合のhabilisまたはfitとは「人間たるにふさわしい」ということであって、リハビリテーションとは、人間たるにふさわしい権利・資格・尊厳・名誉が何らかの原因によって傷つけられた人にたいし、その権利・資格・尊厳・名誉などを回復する事を意味する…』
(文献:「リハビリテーションを考える)引用」

リハビリテーションというと
障害をもった体を改善していくような治療技術のイメージがないでしょうか?
しかしこの語源からみても
そのような医学的な枠組みだけではない事が伺えるかと思います。
単に人間は障害を持つ事で例えば足が動かなくなると言う問題だけでなく、
当然社会的な側面まで影響を及ぼしてしまいます。
障害をもつ事で患者さん問題の構造は、
(機能面・能力面・心理面・社会機能面等)複雑に絡み合っているのです。
それを解きほぐしながら、
できる限り一つ一つクリアをしていき、
地域に幸せに暮らせるように援助していく事が、
私はリハビリテーションだと思われます。

学生時代にこの意味を知り、
リハビリテーションの奥深さに感銘を受けました。
posted by リハ技士 at 08:47| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする