2010年08月20日

廃用症候群

リハイントロダクション、今回は15回目。
今回のテーマは廃用症候群。

『廃用すなわち「使わない」ということは人間の身体にも精神にも、あらゆる面で種々さまざまな悪影響を及ぼす。それを一括して名付けたのが「廃用症候群」である。そもそも症候群とは、ちょっとみると互いに無関係と思われかねないいくつかの症状が、実は隠れた共通の原因で結ばれていて、多かれ少なかれ同時に起こってくるようなものをいう。実際的には、ある複数の症状を症候群としてとらえるということは、そのうちの一部のみが目立っている場合でも、必ず他のものもあるに違いないと考えて探し出そうとしなければならないということを教えるという大きな意味を持っている。』
(リハビリテーションの思想 第2版 上田敏)

安静の障害によって、
このような廃用症候群を引き起こします。
そのためにリハ技師の訓練だけでなく、
病棟での活動性をいかに高めていくかがポイントになります。
まず大事なのが
リハ技師で「できるADL」を高め、
それを看護・介護職と連携して「しているADL」を高めていきます。
(当然ではありますが、
この「できるADL」と「しているADL」の向上は、
「するADL」を見据えて行っています。)
ADLが自立してくれば活動性は高まっていきます。
もちろん心理面も考慮し、
モチベーションを高める対応もしていきます。


次回のリハイントロダクションは、
やや具体的な話に移行していきたいと思います。
次回は、
家屋改修について
です。
posted by リハ技士 at 08:23| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月10日

地域リハビリテーション

リハイントロダクション、今回は14回目。
地域リハビリテーションについて。

「<地域リハビリテーションの定義> 地域リハビリテーションとは、障害のある人や高齢者およびその家族が住みなれたところで、そこに住む人々とともに、一生安全に、いきいきとした生活がおくれるよう、医療や保健、福祉および生活にかかわるあらゆる人々や機関・組織がリハビリテーションの立場から協力し合って行う行動の全てをいう。」
(2001年、日本リハビリテーション病院・施設協会)

当法人も予防から維持期まで様々な取り組みを行っています。ただ介護保険分野がまだ体制としては弱いので、今後強化していく必要性があると考えています。
また地域の人々に対してのリハビリテーションに対しての啓もう活動も組合員さんの班会などで話していかなければいけないと考えています。
患者会の対応も今後大切です。患者の横のつながりを支援するような対応も強化を図っていきたいと考えています。

次回のリハイントロダクションは、
廃用症候群についてお話します。
posted by リハ技士 at 20:51| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月06日

QOL

リハイントロダクション、今回は13回目。
今回はQOLについて。

『QOL(quality of life)は「生命の質」(癌の場合など)、生活の質(心臓病の場合など)、人生の質(リハビリテーション)などと訳されている。またQOLは客観的なものなのかについても議論が多い。しかしこれらは単なる混乱ではなく、QOLにも構造がある事を示していると考えるべきである。これは英語のlife(「生」)が生命、生活、人生(客観的と主観的)の全てを含こと、即ち生にも構造があるのだということに対応している。』
(目でみるリハビリテーション医学、上田敏)

私は単純に、
「いきがい」ととらえて使ってしまう事が多いです。
しかしその事業所にどのような対象者が多いのかで
捉え方は文献にあるように様々でしょう。
「リハビリテーション医学の世界」で上田敏が述べていましたが、
QOLの向上にはADL能力の向上が大きく関係しています。
当院では当然ながら、
QOLの向上を前提におきながら、
ADL自立度を最大限向上させるようにアプローチしていきます。

次回のリハイントロダクションは、
地域リハビリテーションについてお話します。
posted by リハ技士 at 20:33| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月04日

リハビリテーションの特徴

最近何かと多忙で、
4日ぶりのブログです。

リハイントロダクション、今回は12回目。
リハビリテーションの特徴について。

『リハビリテーション医学の最大の根本的な特徴を一言でいえば、それは、従来の治療医学はそのほとんどが「マイナス」の医学であったのにリハビリテーション医学は「プラスの医学」だということである。…(中略)…。障害とは疾患と同様に、本来マイナスのものである。障害を改善するとはマイナスを極力減らしていけば無限にゼロに近づけることである。それも短期間にゼロになるのならよいのだが、リハビリテーションの対象になるような障害はいくら長い間努力してもとうていゼロにはならず、かなりのマイナスが残るのが普通である。
しかし我々がリハビリテーション医学でやってきたこと、今もやっていることを振り返ってみると、決してマイナスを減らす事ばかりやってきたわけではない。むしろそれ以上に、患者の隠れた機能や能力を開発し向上させ、いわば新しいプラスを増やしてきたのである。…(中略)…。高齢化・慢性疾患化・障害をもつ人々の増加という時代に対応して医学がよりよく人々に奉仕し人々の信頼をかちえていく道は、この「プラスの医学」を目指す努力の中にこそあるのである。』
(引用文献:リハビリテーション医学の世界、上田敏)

このプラスの医学という言葉に、
患者さんの悪い面だけを評価するのではなく、
患者の全体像を評価していく必要性がある事を教えられます。
障害をもっていても
残存機能や環境面を整えればできることは大いにありえます。
リハビリテーションの最大目標である全人間的復権を目指していくのであるなら、
障害に対しての治療のみではなく、
その人の全体像を明らかにし、
様々な視点で(障害に対してだけでなく)アプローチしていかなければならないのです。

次回のリハイントロダクションはQOLについてです。
posted by リハ技士 at 10:48| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月29日

できるADL、しているADL、するADL

リハイントロダクション、11回目。
今回は、できるADL、しているADL、するADLについて。

「訓練の際にみた行為の遂行能力と生活の中の実施状況とは別々にとらえるべきだとの意見は以前からあったが、その後「できるADL」「しているADL」という表現が生まれ、前者にくらべ後者のレベルが低い事が指摘された。」
「リハの究極の目的は家庭・地域社会に戻ってからのQOLの向上にあり、従って高いQOLを支える「(社会に戻ってから実行)するADL」がもっとも重要である。…(中略)…。…患者の機能レベル(機能障害と現存、潜在機能の両面)の正確な評価と環境(物的・人的)条件の詳しい把握に立ってADLの予後(リハによってどこまで自立させうるか)を予測し、それとより広い社会条件・本人の価値観とを総合判断して「主目標」を立て、同時にそれを支える能力レベルの副目標(の重要な一部)として「するADL」を設定することが重要なのである。」
(上記2点の引用文献:目でみるリハビリテーション医学 上田敏)

できるADLとしているADLの差、
これには様々な原因があります。
訓練の場と実際の生活をしている環境の差
体力の問題
(リハ場面ではADL訓練を頑張るが病棟では疲れてリハ場面でできたADLを行わない)
習熟度合いの問題
などなどがあります。
当然差は出てくるのでその差を埋める努力をする必要があります。
そのためにはチームアプローチがかかせません。
看護・介護職とリハ技師が綿密なコミュニケーションをとっていくことで、
できるADLとしているADLの差の情報を共有し、
それに基づいて分析をし、
対応策を練っていきます。

最終的には「地域で幸せに暮らせるように」ということでの
「するADL」のゴール設定を
当然ではありますが、
当法人も重要視してリハビリテーションを行っています。

次回のリハイントロダクションは、
リハビリテーション医学の特徴をお話します。
posted by リハ技士 at 08:39| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする