2010年10月05日

下肢装具

リハイントロダクション、
今回は下肢装具について。

「骨格、運動器、皮膚など、身体の外部から装着することにより、機能・能力障害の維持・改善を図り、強いては社会的不利の改善をもはかるために用いる器具(あるいは装身具)である。」
(臨床理学療法マニュアル 南江堂 引用)

脳血管疾患等の患者に
機能訓練を行い、
障害が完全によくなるのであるなら、
装具は必要ではありません。
ただ後遺症は残存することが多く、
リハ技師はその後遺症がどの程度残存するのかを
見極めながら対応していく必要があります。
また廃用症候群の問題もあります、
早期に積極的な立位・歩行を行う事によって、
廃用症候群を改善していく事ができます、
ひいてはダイナミックなリハビリテーションを展開することが可能になります。
その時に下肢装具は必要な道具になります。
また心理的な問題も大きいでしょう、
病気をして立てなくなった、歩くことができなくなったという悲観的な思いから、
下肢装具を利用してでも立つことができた、歩くことができたという体験は、
その人のモチベーションをあげることにつながっていきます。
ただし当然装具をして歩ければいいと問題ではありません。
どのように歩いているのかという質の問題は追及していかなければいけません、
装具をしていても変な歩き方をしていて、
体を痛めたりすることがないようにしていかなければいけません。

次回は、
家事訓練についてです。
posted by リハ技士 at 08:44| 山形 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月26日

利き手交換

リハイントロダクション、
今回は利き手交換について。

「利き手(ふつう右手)が麻痺した場合、麻痺が軽く早期に完全な回復が期待できる場合を除き、原則的には非利き手への利き手機能の転換の訓練を早くから、患手の訓練と並行して開始すべきである。」
(目で見る脳卒中リハビリテーション医学 上田敏 p84 引用)

私の尊敬する人に
星野富広さんという人がいます。
四肢麻痺の詩人+画家です。
大学を出てすぐにある中学校の体育の先生として赴任したのですが、
2ヶ月後にその体育で首の骨を折り、
頚髄損傷になります。
絶望と闘いながらも看護師・看護学生の助言から、
口にくわえた筆で絵を描くようになるのです。
(後に詩を付け加えるようになります)
本も出しており、
私も書店で(私は以前群馬に住んでいました)見かけ、
特にその詩に心揺れるハート打たれました。
いつか星野富広さんの詩を紹介しましょう。

この星野富広さんの四肢の回復は困難だという事は、
医師からの面談などで聞いていたかもしれません、
おそらく目の前が真っ暗になった事でしょう、
周りにいた看護師・看護学生は、
星野さんにまだまだできることはある、
口と首の動きで絵がかけるじゃないという思いで
助言したのだと思います。

かなり話がずれましたが、
障害された手足に対してアプローチをかけることは、
当然リハ技師として行うべきものです、
しかし手足の機能回復がリハ技師として、
患者さんに対する最上の治療方針ではありません。
患者さんが地域に帰って幸せに暮らせるようにすることが
最上の方針となるのです。
星野富広さんを知るとそう思います。

人には(残存機能の)適応性があるという事に確信をもち、
機能面改善に対しても可能性を探りながらアプローチを加えていく、
ということがリハアプローチの原則のような気がします。

次回は
下肢装具についてです。
posted by リハ技士 at 18:51| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月21日

移動補助具について

リハイントロダクション、
今回は移動補助具について。

「二足歩行の困難な人の歩行を補助する目的で用いられる杖、松葉杖、歩行器、歩行の代替用具として使われる車椅子を総称して移動補助具という」
(移動補助具 金原出版株式会社 松沢正監修 松原勝美著 文献引用)

皆さんがイメージするのは、
一本杖と車いすでしょう、
大きく分けるとそれにプラスして歩行器(車)が入ります。
最初歩けない場合は車いすを使用します。
しかしできるだけ早く移動補助具+装具を利用して、
移動が自立できるようにしていきます。
移動補助具をどのような人に
どのようなタイミングで
どのような環境下で行うかは、
医師の基本方針に基づきながら、
理学療法士が具体的に検討しアプローチしていきます。
(アプローチの場合は、
行う意味合いは違いますが、
作業療法士や看護・介護職が行うときがあります)
もちろん装具や移動補助具も外しても大丈夫だと判断できたときは、
独歩での歩行にします

例え歩くことが難しい場合は車いすになります、
しかし当然ですが適切な車いすを処方していきます、
特に全介助の患者さんの場合、
不適切な車いすの場合は姿勢が崩れてしまいます。
そのために体に痛みが生じたり、
床ずれができてしまったり等の二次的な障害を引き起こしてしまいます。
これも
医師の基本方針に基づきながら、
理学療法士が具体的に検討しアプローチしていきます。

次回のリハイントロダクションは、
利き手交換訓練です。
posted by リハ技士 at 19:12| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月12日

シーティング

久しぶりのリハイントロダクション。
今回はシーティングについて。

「………障害のある子どもたちや成人・高齢者は、日常生活で必要ないろいろな姿勢を自力で維持することが難しい場合がある、また、不安定な姿勢を余儀なくされているために、身体機能上の問題に関してさらに悪化するなど悪循環に陥っている場合がある」……(中略)……。このような状況を改善するため、身体各部のポイントを外的に支えて障害を補助し、安定した姿勢や自発的な動きを引き出す姿勢を維持しやすいようにする技術が姿勢保持の技術である。」
(小児から高齢者までの姿勢保持、医学書院、日本リハ工学協会)

この姿勢保持の中で座位保持に焦点をあてたものを
シーティングといいます。

当院は嚥下障害の方が非常に多いです、
この嚥下障害は口腔内や咽頭内の機能障害があることが要因としては大きいのですが、
しかしそれだけでなく、
座位姿勢そのものが問題としてあれば
口腔内や咽頭内の悪い症状が強く出てしまいます。
そのために座位姿勢を評価し対応を図る必要があります。

また歩くことができない、
もっと障害が重ければ立つこともできない人は車いすの生活になります、
しかしその車いすが過ごしづらければ、
ベッドを好み、
ひいては寝たきりになる可能性があります、
そうなれば廃用症候群は進みさらに障害は重度化していくでしょう。
座位が安楽であり、安全であり、機能性があるものを目指していく必要があるのです。
当院でもPTが中心になりながら対応を図っています。

次回のリハイントロダクションは、
移動補助具について
です。
posted by リハ技士 at 15:39| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月25日

住環境整備

リハイントロダクション、16回目。
今回は住環境整備について。

「住環境整備は、高齢者や障害者らが住宅内で行う生活動作と住環境との不適合から発生する諸問題を解決することにある。問題解決の出発点は、高齢者や障害者の心身状況からの把握から始まることから、OT・PTの住環境整備での役割は非常に大きい。」
(OT・PTのための住環境整備論、三輪書店、野村歡・橋本美芽)

以前ICIDHとICFの話はしました。
ICFになった時に環境という見方が追加されていましたね。
もちろん以前もリハの分野として
環境の重要性は認識していました。
しかしリハは訓練を行い、
本人を変えていく(改善させていく)ものだという思想が昔は強かったような気がします。
しかしまた障害を改善することには限界があることが多く、
本人に対してのアプローチだけでは不十分なのです。
特にこれからますます増える高齢者は環境に対してのアプローチは重要だと思われます。

当院でも
当然ではありますが家庭訪問を行い、
家族介護指導・家屋環境指導・退院後の介護サービスの話し合いなどを行っています。

次回のリハイントロダクションは、
シーティングについてです。
posted by リハ技士 at 08:20| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | リハイントロダクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする