2017年06月02日

発達障害 〜解明される未知の世界〜

番組の紹介。

521日放送、NHKスペシャル

「発達障害〜解明される未知の世界〜」


【小中学生の15人に1人と言われる「発達障害」。これまで、主に社会性やコミュニケーションに問題がある障害として知られてきたが、最新の脳科学研究や当事者への聞き取りにより、生まれつき、独特の「世界の見え方・聞こえ方」をしているケースが多いことがわかってきた。多くの人にとっては何でもない日常空間が、耐えられないほどまぶしく見えたり、小さな物音が大音量に聞こえてパニックになったり。その独特の感覚・認知が、実は、社会不適応につながる原因のひとつになっていたのだ。

この世界を解き明かし、周囲が理解することで、発達障害の当事者の生きづらさは軽減。さらに「新たな能力」を引き出すことにもつながると、世界の教育・ビジネスの現場が注目している。

身体障害と違い、「見えにくい障害」と言われる発達障害。番組では、当事者の感覚・認知の世界を映像化。これまで誰にも言えなかった、わかってもらえなかった当事者の思いを生放送で発信する。周囲から「空気が読めない、つきあいづらい人」などと誤解されてきた行動の裏にある「本当の理由」を知ったとき、あなたの常識が大きく変わる。】

(番組のホームページから引用)


発達障害、当法人でもこの発達障害に関しては注目しているテーマです。

なぜなら今まで入職してきた人たちで、発達障害ではないかと疑いがある職員が増えてきているからです。(つまり成人期の発達障害)

そのような職員に対して、

どのような育成をしていくべきなのか、

実際の職場では様々なところで頭を悩ませています。




番組では、まず感覚過敏の症状を示す人たちの紹介がでてきました。

聴覚過敏・視覚過敏・触覚過敏などなど、

脳内に過剰にインプットされるためにその処理が不安定になり、

適切な行動ができなくなる、ということでした。


このような発達障害の方に対して、

このぐらい普通できるだろう、という対応をしてしまい、

その人たちの心を傷つけてしまう、ということをしがちだという、ことも番組では指摘されていました。

ではこのような人たちは仕事ができるのか、という皆さんの疑問も出てきそうです。

確かに大きな弱点をもちつつも、

全く正常な部分、逆に強みである部分もある、ということが番組後半では述べられます。

そのための環境調整や役割や周りの対応の変更などを行うことで、

発達障害を抱えていても、仕事などの社会参加はある程度は可能なのです。


ただし番組では、

基本的に本人が発達障害であることを受容している人たちがでていました。

問題なのは、

明らかに発達障害と思われるような状況がありつつも、

本人が全く発達障害ということを認めない人がいることです。

障害を認めなければ、

環境調整などの対応変更も拒否されるでしょう。

やはりこうなると、

適切なカウンセリング+適切な診断を下せる医療機関が、

皆さんの近くにあるのかどうかがカギになると考えます。


610日に、

酒田の山容病院で、

昭和大学教授の岩波明氏の講演がある、ということを聞きました。

講演内容は、

「成人期発達障害の臨床」。

本屋の新書コーナーに今行けば「発達障害」というタイトルが目に飛び込むと思います。

その著者が岩波氏です。

勉強になりそうです。

posted by リハ技師 at 19:39| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 番組紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月01日

生命の不思議“テロメア” 健康寿命はのばせる!

昨日、予告したように今回も番組の紹介。

やはりクローズアップ現代+で、

516日放送の「生命の不思議“テロメア” 健康寿命はのばせる!」。


【老化を防ぎ、若さを保ちたい。そんな願いをかなえると注目されている研究がある。ノーベル賞生物学者・ブラックバーン博士らによる「テロメア」研究だ。染色体の端にあり細胞分裂のたびに短くなるため、年とともに縮むと考えられていたテロメア。ところがテロメアを伸ばして細胞から若返る方法があり、がんを防げる可能性もあるというのだ。それは日常で実践できる生活習慣。最新の研究から健康寿命を延ばす秘策と命の神秘に迫る。】

(番組のホームページから引用)


まず医学初心者であれば染色体という言葉からつまずきますよね。

簡単に染色体と言うと、

遺伝子を入れる入れ物の役割、と言えばわかるでしょうか。

その染色体の末端にあたるところを「テロメア」と呼ぶのです。

このテロメア、細胞分裂を繰り返すたびに短くなっていきます。

そしてテロメアがある長さになったら、もう細胞分裂は起こらなくなるそうです。

つまりテロメアは人間の寿命を決める「命の回数券」ということがあります。


このテロメア、同じぐらいの年齢でも、

テロメアの長さはかなりばらばらになります。

番組で実際に10人ほど確かめたところ、

同じような年なのに、

テロメアの長さが35歳相当から85歳相当までばらつきがあったのです。

番組では、なぜここまで差が広がったのかを分析しました。

するとあるタイプにテロメアが短くなる傾向があったのです。

それはストレスを感じる心配性の人たちです。


またそのような理由などからテロメアが短くなった人に対して、

がんの発症リスクが高まると指摘する医療者もでてきました。

その仕組みとしては、

テロメアが短くなると染色体が不安定化し、そうなると遺伝子変異が起きやすくなる、というものです。

他にもテロメアが短くなると、認知症になるリスクも高まるという研究報告もでていました。


ではテロメアを維持する予防活動が何かあるのでしょうか。

番組の中でノーベル賞を受賞した医学博士は、

適切な運動・食事・睡眠、人とのつながり、というごく常識的な健康法を提示していました。

昨日の男性更年期障害の対処法と同様に、

やはり「ごく普通の日常生活」に健康を保つポイントがあるのだと再確認しました。


次回も番組の紹介です。

posted by リハ技師 at 15:25| 山形 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 番組紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月31日

がんや認知症も!? コワ〜い“男の更年期障害”

今回から3~4回程度番組の紹介を行います。

今回は、

59日、クローズアップ現代で放映された

「がんや認知症も!? コワ〜い“男の更年期障害”」


【「疲れがとれない」「やる気がでない」「イライラする」…、今そんな症状に襲われる中高年の男性が増えているという。実はこれら、男性ホルモン「テストステロン」の減少がもたらす「更年期障害」が疑われる症状。最新の研究では潜在患者600万人。深刻なケースでは「認知症」「うつ」「心臓病」などを引き起こすこともある「現代病」であることが分かってきた。働き盛りの男性を襲う意外なピンチ、その克服の処方箋に迫る。】

(番組のホームページから引用)


男性の更年期障害、

この組み合わせはあまり聞きなれないかもしれませんね。

やはり更年期と言うと、女性とつい思ってしまいます。

しかし、男性もなってしまう、意外と気づかずに………。


ただ女性の場合は明らかに閉経前後に急速に女性ホルモンが減少し、更年期障害に陥りますが、

男性の場合は、かなり高齢になれば当然減るのですが、

それ以外だとストレスや生活習慣の問題が絡んでいて、

その影響で男性ホルモンが減少し、更年期障害になるのです。

番組ではそのような男性の更年期障害を放置していくと、

認知症や心筋梗塞・脳梗塞などを発症させるリスクが高まることを強調していました。


ではどのような症状がでていたら、要注意なのか。

番組では4つ挙げられていました。

1.最近笑っていない

2.新聞が読めなくなった

3.よく眠れない

4.メタボ気味

…、なのだそうです。

そしてそうならないための対策としては、

ごくごく基本的なのですが…、

適度な運動、そして人と交わりながら楽しむ、ということなのでした。


男性の更年期障害ということをホームページ上で告白しているのが、

吉田拓郎さん。

「結婚しようよ」などの代表曲が有名です。

その吉田拓郎さん、

森進一さんに提供し、大ヒットとなったのが「襟裳岬」(名曲です)。

その歌詞の中で、

「理由のわからないことで 悩んでいるうちに

老いぼれてしまうから 黙りとおした年月を

………」」

というのがあるのですが、

何かこの歌詞が更年期障害の症状のようにも読み取れてしまいます。


他にも病気などで仕事が休止状態だった時もあるようでしたが、

現在は更年期障害もそれほどなくなったようで精力的に活動しているようです。

posted by リハ技師 at 20:03| 山形 | Comment(0) | TrackBack(0) | 番組紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月05日

シリア 絶望の空の下で  閉ざされた街 最後の病院

番組の紹介。

319日放送。

NHKスペシャル「シリア 絶望の空の下で 閉ざされた街 最後の病院」


番組のホームページから…。

【“21世紀最大の人道危機”とも形容されるシリアの内戦。国民の半数が難民となり、少なくとも30万を超す人々が命を落としたと言われる。最大の激戦地が、反政府勢力が拠点としていた都市・アレッポである。

世界のメディアが現地に入れない中、この内戦は、一般市民が膨大な映像を記録・発信された初めての戦争となった。その映像には、穏やかな日常が突然奪われ、親しい人たちの命が紙屑のように失われていく様が克明に記録されている。

激戦の中、最後まで治療を続けた病院。医師も亡くなる中、残された理学療法士は、スカイプで海外の医師と交信しながら、初めてのメスを握り命を救おうとした。空爆のさなか、ツイッターで映像や画像の発信を続けた7歳の少女。「今夜死ぬかもしれない」「誰か助けて」―。少女のツイッターが突然途絶えた時、世界がその身を案じた。

番組では、発信された映像、そして、発信されることのなかった未発掘映像も入手。膨大な映像をつぶさに整理・解析しながら、その撮影者ひとりひとりをたどり、人々の身に何が起きていたのか、“戦場の真実”を浮かび上がらせていく。】


死者32万人、

家を追われた人1200万人、

そしてまだこれは継続している内戦です。

いつからこの開戦が始まったかというと2011年の3月、

くしくも東日本大震災と同時期でした。

アラブの春と言われた市民運動がシリアに飛び火し、

アサド政権批判を強めた市民運動が大きく広がり、

政権側がその市民運動に軍・治安部隊を使って弾圧したのです。

市民運動側もアサド政権を打倒する革命軍に変質し、内戦に突入しました。


つくづくこの番組を見て、

平和というものは、

今の日本にとっては空気のようなもので、

普段全くそのありがたさに気が付かないものの、なくてはならないものだなーということでした。

番組では血だらけの子どもたちが出たり、

弟が爆弾で亡くなったところを目の前で見ていた子どもたちもいました。

子どもたちがいる学校も爆弾を落とされ、

病院も同じように容赦なく攻撃を受けていました。

しかし、そのぎりぎりまで、

故郷のため、子供たちのために病院スタッフは命がけで踏ん張っていました。

実際に病院に爆弾が落ちなくなった医師がいました…。



あるトルコに避難した子どもが、

「アレッポの空は爆弾とかきて怖かった、だけどトルコの空は見ることができる」と言って笑った姿に、

ブログ管理者はぐっときてしまいました。


日本は70年以上も平和でいましたが、北朝鮮問題で現在きな臭くなっているように見えます。

子どもたちに「空が怖い!!」と言われしまうことはでてくるのでしょうか。


posted by リハ技師 at 22:13| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 番組紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月04日

幸せを呼ぶ!? ウェアラブルセンサー新時代

番組の紹介。

423日の放送。

サイエンスZERO 「幸せを呼ぶ!? ウェアラブルセンサー新時代」


番組のホームページから概要を下記に引用します。

【体に装着して心拍や歩数などを計測するウェアラブルセンサー。人工知能などと組み合わせると、職場の人間関係の改善などにも応用できることが分かってきた。

「全ての子供にわくわくを!」「職場のみんなをハッピーに!」そんなことを実現させるのが、体に装着する計測器、ウェアラブルセンサーだ。これまでは健康作りやスポーツの分野で用いられてきたが、今、思いもよらない分野での研究が進められている。番組では従業員の幸福感向上や、子供が楽しめる教材作りに応用する現場を取材。ウェアラブルセンサーが築く新しい世界を紹介する。】


番組では、介護にかかわるウェアラブルセンサーを用いた報告に興味を持ちました。

腰の痛みを訴える介護職が多いことから、

腰への負担を計測するウェアラブルセンサーを北海道大学のチームが開発。

コルセットには3種類のセンサー、

加速度測定、腰の曲がり具合を測定、筋肉の硬さを測定、

これらのセンサーを組み合わせることでリアルタイムに腰への負担がわかるようになったのです。

そのウェアラブルセンサーがついたコルセットを装着し、

1日つけ、その1日のデータを解析することで、様々な問題が見えてきたのです。


このようなウェアラブルセンサーを使ってリハビリの研究をしようとしているところも出始めています。

NTTと東レ、藤田学園藤田保健衛生大学、NTTドコモの4者で開発した下着(上衣)

この下着自体がウェアラブルセンサーになっていて、

それを患者さんに24時間モニタリングし、脈拍・酸素飽和度などなどの情報を入手できます。

このような情報をうまく使ってエビデンスの高いリハ技術、ケアの在り方がわかってくるかもしれません。


番組では他にその人の幸せ度も図れるような報告も…。

うーん、基本的な情報を組み合わせて、本当にそこまで解析できるのかと、

ブログ管理者としてはにわかには信じられない内容です。

またホームページでウェアラブルセンサーを検索してみたら、

愛し合う2人の「別れの兆候」を予測する愛し合う2人の「別れの兆候」を予測というものもありました、

うーん、ここまでくると「余計なお世話」とつっこんでしまいます。


posted by リハ技師 at 20:18| 山形 | Comment(0) | TrackBack(0) | 番組紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月25日

こんなはずじゃなかった 在宅医療 ベッドからの問いかけ

番組の紹介。

ETV特集「こんなはずじゃなかった在宅医療ベッドからの問いかけ」

41日放送。


番組のホームページから引用。

【在宅医療のパイオニアとして知られる早川一光さん(93歳)ががんになった。「畳の上で大往生」を説いてきた医師自らが患者になり、死を見つめ語るメッセージを聞き取る。

早川さんは、戦後まもなく京都西陣で診療所づくりに参加。「西陣の路地は病院の廊下や」を合言葉に、病院を出ても安心して暮らせる在宅医療の体制を整え、「畳の上で大往生」を説いてきた。今、その早川さん自らが患者となった。自宅のベッドで一日の大半を過ごしつつ死を見つめた時、語る言葉は「こんなはずじゃなかった」。その言葉にこめた思いは何か?医師や家族、訪問者と、命と医療をめぐる対話を続ける早川さんを見つめる。】


「こんなはずじゃなかった…」。

これだけ在宅医療の先駆者として尊敬されている早川氏が、

その在宅医療に対して、間違いとは言わないまでも、その在宅医療のすばらしいという自信が揺らいできている…。

その揺らぎの理由はなぜなのか。


この早川氏の言葉を、ブログ管理者なりのつたない脳で考えてみました。

まず早川氏の今までの経歴を見ていくと、

まさに患者さんとともに寄り添いながら、臓器別の医療でないその人そのものに対して医療を、

実際に実践してきた人です。

より良き在宅医療になるようにめいいっぱい努力し、

自分がたどってきた道に自信をもっていきてきた人でもあります。

医療者であるブログ管理者からみても、とても立派な方です。

しかし、自分自身ががんを患うことで、その心のありようは大きく変わったのだと思います。


ブログ管理者は、ある思想を持っています。

性善説・性悪説ならぬ、人間性弱説です。

ちょっとかぜをひいただけでも、心が弱くなってしまった体験はないでしょうか。

かぜでなくても、

失敗やトラブルにあうことでストレスを感じてしまうことはあるでしょう。

そして誰もが不安や悩みを抱えているのです。

誰もが何かあるたびに心が動揺していく、というのはあるのです。

人間は弱い…。

派な人は、

仮にトラブルや失敗があったとしても、それを糧にして自分を成長させてしまう人が多いのかもしれません。

(弱さを自覚する・認めることで、自分自身の問題を深く理解することができるのだという考えもあります)

早川氏もそうだったのかもしれません。

しかしそれはやはり健康的な生き方ができていたからだと思うのです。

身体が健康であることと、心が健康であることは、相関しているのではないかとも思います。


ここで誤解のないように言いますが、

では病気になる人はだいたいが心が不健康になると言っているのではありません。

少なくとも心が弱くなってしまう、気弱になってしまう、ということです。

早川氏も病気をもち、健康でいられなくなれば、

やはり心が弱くなってしまう、という状況に陥ってしまうことは簡単になりうるのだと思います。

自分がすすめてきた在宅医療、

「幸せな死」をイメージしてきたのに、心は揺れ動いてしまう…。

ゆえに早川氏が「こんなはずじゃなかった」と言ってしまうのは、当事者になったからなのだと思います。



死を前にして悩み続ける気弱になった早川氏、

しかしあるシーンで、でもこの人は違うと思わせるところがありました。

往診医師:

「早川先生が、死ぬのを怖がっている姿は最高ですよ」

早川氏:

「なんちゅうことを言うんや」

そこで少ししてから絶妙のかえしがありました

「ありのまま僕を見せればいいということか」


弱くなった自分、その姿をみせればいい、という93歳にもなった早川氏の深い返し、

その強靭な弱さに脱帽なのでした。

posted by リハ技師 at 20:37| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 番組紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月11日

原子炉冷却 12日間の深層

番組の紹介。

312日放送、

NHKスペシャル「メルトダウンFile.6 原子炉冷却 12日間の深層 〜見過ごされた“危機”」


番組のホームページから引用します。

【世界最悪レベルとなった東京電力福島第一原子力発電所の事故から6年。事故がなぜ、どのように起きたのか、今もなお謎が残されている。独自の取材と専門家による科学的検証を重ね、事故の真相に迫り続けてきたシリーズ「メルトダウン」。今回は、最も早くメルトダウンし、その後の事故の進展を決定づけた1号機をめぐり、現場で何が起きていたのかに迫る。原子炉の冷却に失敗した1号機、その背景には何があったのか、新たな事実が浮かび上がってきている。さらに、一連の事故対応を記録した東京電力のテレビ会議の膨大な発話を詳細に分析することで、複数のプラントで同時多発的に事故が起きた時に、人間が適切に対処できるのか、検証する。福島第一原発で進行した危機の実態を解明し、今に突きつけられた課題を探る。】


当時の福島原発事故の報道をただ見ていたら、

もう日本はどうなってしまうんだろうと、かなり不安なまま生活を過ごしていたと思います。

それほど差し迫った状況でした。


番組においても、混乱状況の中でその原発基地のスタッフがいかにして必死に対応したかが見えてきました。

所長はその状況の中でできる限りでの賢明な対応をしたとは思いますが、

なんの準備もない状態(白紙状態)でした。

例えば電源が喪失した場合、イソコンという機会が自動的に働くのですが、

そのイソコンを誰もが動かしたことがなく、

電源喪失の中でそれが機能しているか、機能していないかがわからないことで、

メルトダウンになった一端になったのです。

また1号機から4号機が次々と予測がつかないトラブルを引き起こしてしまうのですが、

所長1人がリーダーとして対応していたので、

その次から次へとくる数日間の対応に疲労困憊し、

途中退席を余儀なくされていきました、

なおかつその退席時に適切な対応ができなくなったことがあったのです。


要するに非常時に対する何の準備もしなかった、

原発は絶対安全だという原発神話がこのような状況を引き起こしたのです。


政府は世界一厳しい基準を作って、原発再稼働にゴーサインをだしています。

しかし事故調査をするときは事故の現場を詳細に評価し、

どこにどのようなことが問題があるのかを明らかにし、対応策を考えます。

それによって事故が起きたときにはどうすけばいいかが見えてきます。

しかしいまだに原子炉の中は放射能が強く、調査できるような状況にはないのです。

つまり実態はわからないまま、政府は基準を作成しています。


福島原発が総括されないままの再稼働、

次の悲劇を繰り返さない対応をぜひともしてほしい、そう考えてしまいます。

posted by リハ技師 at 18:16| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 番組紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月09日

“仮設6年”は問いかける 〜巨大災害に備えるために〜

番組の紹介。

311日放送。

NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災“仮設6年”は問いかける〜巨大災害に備えるために〜」


番組のホームページから、

この番組の概要を引用します。


【災害で自宅を失った時にどこに住むのか?国の制度や法律に基づいて予算を投じ、応急的に設置されるのが「仮設住宅」だ。しかし、震災から6年がたつ中、3万人以上がいまだに仮設住宅で暮らしている。阪神・淡路大震災では5年で全員が退去したが、東日本大震災では最長で9年仮設住宅での生活が続くとも言われている。不自由な仮住まいが続く中、再建を果たせぬまま亡くなる人も相次いでいる。

なぜこうした事態が起きているのか。次なる巨大災害への対策として、何が必要なのか。番組では、被災者の厳しい実態とともに、その根本的な要因を取材。さらに首都直下地震の住宅被害のシミュレーションなどを通して、現在の災害対策・復興政策をどう転換していけばいいのか、考えていく。】


実は東日本大震災の前に、

2005年にあったアメリカのカトリーナハリケーン後の復興の遅れを

2010年のブログで批判したことがあります。

確か被災後4年たっても仮設住宅であり、

アメリカ政府はなんと冷たい対応なのかと…。

しかし、東日本大震災は6年が過ぎました、

仮設住宅で暮らしている人はまだ3万人以上いる、という現実…。

日本政府を批判的に語ることもあるブログ管理者、

しかし日本はアメリカのような状況にはならないと勝手に思っていました。

もちろん東日本大震災の被災地域とカトリーナで被害を受けた地域の範囲が違うので、

一概に比較はできませんが、

何回も言ってしまいますが6年を過ぎているのです。

仮設住宅での本来の期間は2年が原則となっています。

災害救助法という戦後からほとんどかわっていない法律に、

仮設住宅は応急処置であり、そんなに長い期間住むようなものはなっていません。

ただ年度ごとに更新することはできて、現在の6年になっているのです。


番組ではまずこの2年間の設定がおかしいのではないかと批判します。

番組にでていた内閣府の役人は、こう言います。

"しかし、仮に5年という設定をしたら、そこの人たちは絶望的になってしまう"、

つまり人々の精神面によくない影響を与える、というのです。

しかし、これは明らかに詭弁です。

東日本大震災ではもう2年という設定が崩れているのです、

現実にに6年たっている、

内閣府の役人はなぜ現実に目を向けないのでしょうか。

それに2年という設定にし、

ただなし崩しに年度ごと更新するというのは、

逆に国は住宅方針を明確にできないのだ(もっと悪く言えばだましている)と考えてしまうのが自然でしょう。

またこちらのほうが被災者にとっては、

2年間という期間がある分、それが過ぎてからの国の説明は信頼がなくなります。

このような大規模災害の時は、

正直に長い期間仮設住宅になってしまう可能性も含めて、

応急処置ではない仮設住宅を考えるべきです。

(ある程度広くして、バリアフリー化もしていくなど)

そのためには災害救助法の仮設住宅の定義を見直すべきなのではないかと

番組をみて、そう感じました。


1995年の阪神・淡路大震災、

2004年の新潟中越地震、

2011年の東日本大震災、

そして昨年の熊本地震、

いつきてもおかしくない地震大国日本、

その準備はとても万端とは思えないのです。

posted by リハ技師 at 23:19| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 番組紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする