2010年05月13日

糖尿病のリハビリテーション実践マニュアル ・網膜症を伴う場合のリハビリテーションの実際

糖尿病のリハビリテーション実践マニュアル
MEDICAL REHABILITATION No.117 2010.4

網膜症を伴う場合のリハビリテーションの実際
高橋広
pp79〜pp85

ここにとても重要なキーワードがでてきます。
ロービジョンケア   です。
「ロービジョンケアは、視覚障害者の保有視機能を最大限に活用してQOL(生活の質、人生の質)の向上を目指している。」
(上記カギカッコ内、当文献引用)

糖尿病に必要なロービジョンケアとして
心のケア
見るための工夫や生活するための補助具の選択
歩行、摂食など日常生活動作訓練
働くための支援
がポイントとなるようです。

ます心のケア、
「糖尿病のコントロールだけを目的に毎日過ごし、何もする気持ちになれず…」
(上記カギカッコ内、当文献引用)
このような方たちへ
どうモチベーションをあげる関わりができるかは重要です。

次に補助具の選択、
「重要な事はあきらめないことであり、…」
(上記カギカッコ内、当文献引用)
おそらく見えなくなったことで、
本人がもうあきらめてしまう事が多いのだと思います。
そうではないということを教えていく事が必要です。
ただこのような補助具の選択し訓練できる機関は限られています。
眼科医学会などのホームページでその機関は検索できるようです。

次は日常生活動作訓練、
視覚が低下していくことで、
様々な能力低下を引きおこします、
そして最初に挙げた心の問題にまで影響を及ぼします。
視力が低下しても
動作の指導などでかなり能力は保たれるか
もしくはそれほど大きくは低下しません。
「日常生活訓練を障害者福祉協会や特別支援学校(盲学校)などに依頼しているが、糖尿病患者は行きたがらないので、リハスタッフにその役割を期待している。」
(上記カギカッコ内、当文献引用)
眼科からリハビリテーションの依頼が今後届くようになるかもしれないんですね。
文献には
介助歩行の基本・防御姿勢などが写真で具体的に説明が出ていました。
他にもあるはずなのでリハスタッフが行うためには、
しっかり勉強する必要があります。

最後に働くための支援、
「私はNPO法人タートル(中途視覚障害者の復職を考える会)に相談し、各地のハローワークや障害者職業センターなど労働関係機関と連携している」
(上記カギカッコ内、当文献引用)
復職に関しては特別な支援が必要であり、
そのようなところで評価・訓練を受ける方が確かに適切でしょう。
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2010年05月11日

糖尿病のリハビリテーション実践マニュアル・糖尿病の運動療法の原則と実際

糖尿病のリハビリテーション実践マニュアル
MEDICAL REHABILITATION No.117 2010.4

糖尿病の運動療法の原則と実際
原田卓
pp35〜pp42

運動療法を禁止・制限した方がよい場合として、
「血糖コントロールが落ち着いていない場合、網膜症・腎症などの合併症が著しく進んでいる場合や、重篤な心血管疾患、急性炎症など」
(上記カギカッコ内、当文献引用)
当然ではありますが、
糖尿病のリハを行うときに医師からの指示が必要となってきます。
医師は上記の点を考慮して運動療法を指示しているのです。

「近年では中等度の運動で十分とされており、最大酸素摂取量の40〜60%となっている。この際、トレッドミルによる運動負荷試験を実施できれば、安全な目標心拍数を設定できる。」
(上記カギカッコ内、当文献引用)

心拍数を手掛かりに運動強度を適切なものに設定できます。
ただ文献にもあったのですが、
自覚症状での運動強度も評価する必要があり、
高齢者の場合は”やや楽である”という運動負荷で止めた方がいいと書かれていました。

具体的な方法として、
エクササイズガイド2006を挙げています。
厚生労働省で策定、公表されたものです。
正常な人を対象にしているのですか、
糖尿病にも応用できるものだということでした。

メッツ:
「運動時の酸素摂取量を安静時の酸素摂取量で除した値であり、安静時のメッツが1となる」
「さらにこの運動強度に時間を乗じた値をエクササイズと表し、身体活動量(運動量)の指標としている」
(カギカッコ内、当文献引用)

これは純粋な運動だけでなく、
普段の生活の動作も含めてエクスサイズと考えています。
例えば自転車は4メッツ、
15分(1/4時間)行えば1エクスサイズということになります。

「健康作りのための身体活動量として、1週あたり23エクスサイズの活発な身体活動(運動・生活活動)、そのうちの4エクスサイズは活発な運動を、提言している」
(上記カギカッコ内、当文献引用)

具体的な目標がだされています。
1週間に4エクスサイズだけ、
ちょっと負荷の強いものを行うということ、
生活行動もエクスサイズに入っていることは
高齢者が運動にとりかかりやすい目標になりうると思います。

エクササイズガイド2006は、
厚生労働省のホームページで探す事ができます。
参考にどうぞ。
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2010年05月08日

糖尿病のリハビリテーション実践マニュアル ・糖尿病の食事療法の原則と実際

糖尿病のリハビリテーション実践マニュアル
MEDICAL REHABILITATION No.117 2010.4

糖尿病の食事療法の原則と実際
本田佳子
p29〜p34

糖尿病における食事療法の原則は6つあります。
1摂取エネルギーの適正化
2ビタミン、ミネラルの適正補充
3食塩の制限
4食物繊維の増量
5Glycemic index(食後の血糖値上昇の程度を、食品ごとに数値化したもの)
の考慮
6アルコールの制限

食事療法のすすめ方(下記の流れは文献にある表1を引用)
目標体重の設定

生活活動量・栄養状態の評価

総摂取エネルギー量の設定
エネルギー比率、ビタミン・ミネラル量の設定
食生活の問題点の抽出

食事療法への栄養指導

患者自身による食事療法の実践

食事療法の評価

食事療法の維持継続の支援

ここでは大まかにしか記載しませんでしたが、
例えば1日のカロリー数、
各栄養の適切なバランス、
朝・昼・晩のカロリーの割合
調理方法の選択など
具体的に記載されていました。
専門的な内容ですので、
必ず糖尿病の方は栄養指導を必要とします。

もちろんこの食事療法は
本人の自己努力が必要とされます。
そのために行動療法的なアプローチも書かれていました。
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2010年05月07日

糖尿病のリハビリテーション実践マニュアル・糖尿病と障害、障害者と糖尿病

最近ジャーナル紹介をしていませんでしたが、
また再開します。

糖尿病のリハビリテーション実践マニュアル
MEDICAL REHABILITATION No.117 2010.4

特集の中から冒頭の
「糖尿病と障害、障害者と糖尿病(オーバービュー)
上月正博
p1〜p8


文献では、
ある調査によると糖尿病患者は890万人、
その可能性を否定できない人が1320万人で
あわせて2210万人という数と推定されているようです。
そして今後も増えるだろうと考えられています。
もう5人に一人は糖尿病もしくは糖尿病かもしれないという数値なのです。
国民病と言っても過言ではないのです。
(欧米はもっとすごいですが…)

糖尿病の有名な3つの合併症があります。
網膜症・神経障害・腎症ですが、
それ以外にも合併症は多く、
非常に油断できない病気です。
合併症もありますが同時に非常に危険な因子にもなっています。
それは
「LDLコレステロールや喫煙と並ぶ最強の動脈硬化性疾患の危険因子の1つ」
(カギカッコ内、文献引用)
というものです。
なんと
「加齢15年分に匹敵」(カギカッコ内、文献引用)
ということなのです。

病気やけがで身体活動能力が大きく低下すると
当然日常生活の活動性は低下するため、
廃用症候群を引き起こしやすくなります。
文献にあった調査では
歩行困難例に糖尿病や耐糖能異常が多いのは
「脳血管疾患罹患後の運動量低下が一因である可能性が示唆された」
(カギカッコ内、文献引用)
と記載されていました。
やはり適切な負荷量はあるとしても
日常の活動性を高めることは
糖尿病の予防やこれ以上悪くしないためにもいいことなのです。

糖尿病リハには
3つの療法が挙げられていました・
食事療法・薬物療法・運動療法です。
詳しい療法の中身に関しては後日報告したいと思います。

これだけ多い病気であるので、
身体障害者系のリハ技師は
患者さんに糖尿病になっている方を多く受けもつ可能性が高いです。
そのような方に適切な対応をするためにも
糖尿病の事はよく理解して対応していかなければいけないと
再認識した文献なのでした。
posted by リハ技士 at 11:45| 山形 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本の紹介 ジャーナル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月19日

チームで取り組むリハビリテーション科外来・パーキンソン病患者

CLINICAL REHABILITATION Vol.19 No.4 2010
特集「チームで取り組むリハビリテーション科外来
―フォローアップのコツ」

パーキンソン病患者
中馬孝馬
pp335〜pp343

満月通院での機能訓練の可能性とリハ処方の考え方
「進行性のため、その時々に応じた問題点が浮上し、それに対応しているのが一般的である…。」
「寝返りが可能である時期であっても、ふだんより体幹回旋の訓練を行い、意識づけるということが重要である。」
「自主訓練の指導は各個人により必要に応じて変更しているが、単に指導だけでなく、定期的な診察による評価がポイントで、患者にその都度、適切な指導を行う事が大切である。」
(上記カギカッコ内、当文献引用)

歩くことはなんとかできるのに寝返りはできないという事例は
受け持った事があります。
そのため体幹の回旋能力維持・改善に向けての自己訓練指導は、
文献にもあるように行っていました。

満月基礎疾患および合併症の管理における神経内科医とのコミュニケーション
パーキンソン病の主症状以外の
睡眠障害・自律神経障害・疼痛・嚥下障害のチェックが重要と記載されています。
当院の院長は神経内科医でもあるので、
その点の診察はできています。

満月社会資源の活用と留意点
「医療費助成制度のなかの特定疾患医療や身体障害者福祉法における身体障害者手帳、介護保険制度がある。」
(上記カギカッコ内、当文献引用)
社会資源をうまく使い、
在宅で安心して暮らせるように支援していくということは、
当然ながら重要です。

満月患者・家族教育
ここでは詳しく書きませんが、
Hoehn-Yahrの重症度分類に合わせた生活・訓練指導をしていました。
難かしい言葉は使わない、
安全に配慮した指導、
ポイントを絞って多くを指導しないというポイントも述べられていました。
posted by リハ技士 at 09:36| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の紹介 ジャーナル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする