2017年11月13日

ゆりかご検証報告書 「孤立出産」懸念強く? 

【「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」の在り方を検証する熊本市の専門部会が23日に公表した報告書は、ゆりかごが医療の介助を受けない「孤立出産.」を招いている可能性を指摘。出産直後に長距離移動しているケースが複数あることから、「母子の生命を脅かす存在となっている可能性がある」と強い懸念を示した。】

(熊本日日新聞・朝刊 2017924日 記事引用)


ドラマで今注目しているのが、前回のシリーズでも好評だった「コウノドリ」です。

今回も視聴率は12%強程度とまずまずの高視聴率になっています。

ヒューマン医療ドラマで、主人公は産科医です。

ブログ管理者も見ています。


さて記事のこうりとりのゆりかご、聞いたことのある人はいますか。

知らない人もいるので、簡単に説明すると、

親が育てられない子どもを匿名で受け入れる、というものです。

下手に山中に捨ててしまい、赤ちゃんを死なせるよりは、

このような匿名での受け入れを整えることで、命だけは救えるという趣旨のもと、

できたものです。

(現在では、熊本の慈恵病院のみしか行っていません)


この「こうのとりのゆりかご」に対して批判も数多くあります。

例えば、この「こうのとりゆりかご」があることによって、

安易な育児放棄を助長させるものだ、というものがあります。

またこの記事では、

へその緒が付いたままでポストに入れられたりなど、

すぐにでも医療的処置を必要とする赤ちゃんがかなりいたということで、

熊本市の専門部会は批判的な論調で報告しています。


この記事から2日後の同じ熊本日日新聞の記事では、

この専門部会の報告に対して慈恵病院の理事長が「ナンセンス」だと真っ向から対立しています。

果たしてこの問題は、どうとらえればいいのか、皆さんも考えてください。


さてドラマの「こうのどり」、

これは原作が漫画で、「講談社漫画賞一般部門」を受賞しています。

興味のある方は、漫画もどうぞ。

posted by リハ技師 at 18:55| 山形 | Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月09日

それ、救急車必要?

【琉球新報社が実施した県内18消防本部へのアンケート調査で、ほとんどの消防が救急車の適正利用を求める声で一致した。事例を聞いたところ、「タクシー代がなかった」「ピーラーで指先を数ミリ切った」など、明らかに不適切な出勤要請を受けたケースが相次いでいることが分かった。】

(琉球新報・朝刊 201799日 記事引用)


今日は119日、

ということで「119番の日」になっています。

ということで今日のコラムは救急車関連。


他にも不適切な事例がこの記事に書いてありましたが、あぜんとなるようなことがたくさん出ていました。

20歳代男性が料理中にピーラーで指先を数ミリ切り、救急車要請、

酩酊状態で路上に寝ていたことでの救急車要請、などなど、もうあきれてしまいます。


まずそもそも高齢者が増えていることもあり、

救急車搬送の件数は、平成20年以降増え続けています。(総務省のデータより)

また東京のデータではありますが、

軽症者割合(この場合の軽症者の定義は初診医師により入院しなくてもいいと判断された人のことを言います)は、

平成18年の60.3%をピークに下がり続けていましたが、平成25年からまだ上がり始め、

平成25年から再び上がり始めています。(平成27年では54.1%)

もちろん軽症か軽症ではないかは、素人の人が判断できるものではありません、

ゆえに一定程度軽症者がいるのは自然なことです、

上記のデータから軽症者が多いことだけで、「けしからん」とはなりません。

結果として軽症だった場合と、

故意に行った場合もしくは故意でなくても非常識の場合とは分けて考えるべきでしょう。

ただその故意ということに関しても、その内容によっては吟味する必要があります。

例えば一人暮らしの高齢者、ついつい寂しくなって救急車に電話してしまう………、

もちろん、このこと自体を容認してはいけないですが、

このような事例から福祉サービスなどとの連携を図る必要があるのではないかという議論につなげていかないと、

ただその人に対して怒ったり、罰則を用意しても意味がないように思います。


もちろん、どうしようもない人たちもいるわけで、そこは「教育」が必要なのでしょう。

posted by リハ技師 at 18:15| 山形 ☀| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月08日

イエメンで「最悪のコレラ禍」

【内戦が続く中東イエメンでこれらが大流行し、危機的な状況に陥っている。難民が大量に発生し、医療施設は破壊され、衛生状態は悪化するばかり。世界保健機関(WHO)は「史上最悪のコレラ感染」と声明を出している。世界の最貧国の一つで、国際社会から忘れられがちなイエメン。国際的な人道支援が急務なのだがー。】

(中日新聞・朝刊 201781日 記事引用)


シリアやイラクの紛争が国際ニュースでいろいろ目にすることはあったのですが、

イエメンがこれほどとは、ブログ管理者………、無知でした。

知ってみると同等もしくはそれ以上に人道的に問題のある地域になっているのが、

イエメンと言えるでしょう。

そのイエメンの内戦、3つの宗派対立が激化し、

20178月時点でイエメン国民の5万人が死傷し、300万人以上が国内難民となっています。

(イエメンの人口は2800万人なので、約1割強が難民となっています)


コレラに関していえば、85万人以上が感染した、感染しているという報道があります。

このコレラ感染を拡大させている要因として、食糧不足と衛生状態の悪化があります。

国民の約2/3にあたる1700万人が、食糧不足に直面し、

国民の約半数が清潔な水さえも手に入らない状況なのです。

そして更に深刻にさせているのが、医療施設の破壊です。

たとえ医療施設が残っているところでも、内戦状態がひどすぎてそこまで行くことができなかったりしています。

国際医療支援団体「国境なき医師団」たちもこの状況に、絶望的な健康状態だと警告を発しているのです。

更にまた深刻なのがこの最近のニュース。

サウジアラビアがイエメンの陸海空の封鎖を行ったため、

国連の支援団体がイエメンの支援に入れなくなっているのです。


昔、コレラというとかなり恐ろしい治療できないような感染症というイメージがありましたが、

現在では治療可能でなおかつそれほど医療費もかからないものになっています。

しっかりとした支援があれば、対応できるのに、できないもどかしさ。

果たしてどうすれば、このことを打開できるのか、

報道では悲観的なものしかでていないのが現状です。

posted by リハ技師 at 18:03| 山形 ☀| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月07日

ホームレスを巡回ケア

【ホームレスが高齢化している現状を踏まえ、厚生労働省は来年度から全国の自治体で、保健師や看護師らでつくる医療チームの巡回活動を始める。社会福祉士などと連携して生活保護の受給を促し、治療を継続できるように支援もしていく。高齢化は今後も進行するとみられ、早期対応で医療費の抑制につなげる効果も見込む。】

(日本経済新聞・朝刊 201791日 記事引用)


ホームレスは減少していると言われています。

2003年で25000人いましたが、今年の数でいうと約1/5になっている、というのです。

その現象の理由として、ホームレス自立支援法が大きい、と言われています。

そのホームレス自立支援法とは何でしょうか。

この名前は通称で、

正確には、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法と言います。

内容としては、

国と地方自治体の責務として自立の意思のあるホームレスの自立の支援、

ホームレスとなるおそれのある者が多数存在する地域への支援、

その他ホームレスに関する問題の解決に取り組むこととしている、というものです。


しかし数は減ったものの、その中に残っている人たちは高齢化していて、

様々身体に病を抱える人が多くなっているという現状は、なんとかしなければなりません。

今回の厚生労働省の方策は、

そこに手当てするものであり、ブログ管理者としても評価できるものです。

(予算として27千万円計上しているそうです)

今後特にホームレスが多い上位5自治体(東京都・大阪府・神奈川県、愛知)などで、

このような巡回ケアを目にすることがあるかもしれません。

posted by リハ技師 at 18:26| 山形 ☀| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月02日

富山型ディ 来年度国導入

【高齢者や障碍者、子どもを分け隔てなく受け入れる「富山型デイサービス」の事業所が、全国で約1500か所へと増加している。富山発祥の先駆的な福祉サービスは第1号の誕生からやく四半世紀を経て、社会にしっかりと根を下ろしつつある。2018年度からは国が富山型ディの理念を生かした「共生型サービス」を導入する方針で、県内の関係者は運営のネックとなっていた報酬の改善や、一層の普及につながることを期待している。】

(北日本新聞・朝刊 2017816日 記事引用)


富山型デイサービス自体を知らない読者もいると思うので、説明しましょう。

これは富山赤十字病院の看護師3人が始めたデイケアハウスで、

その時の呼びかけが、

「赤ちゃんからお年よりまで障害児も障害者もみんないらっしゃいこのゆびとーまれ!」というものでした。

つまり、年齢や障害に関係なく、受け入れられる施設づくりを目指したのです。

これが様々なところで評価されました。

実際に子どもがそばにいることで高齢者が元気をもらったり、

逆に子どもは高齢者からのしつけを学んだり、他にも高齢者の気持ちを推し量れるような教育などの効果があったからです。


今までは障害福祉サービスとして、この富山型(共生型)はサービスを公的に提供できましたが

(現行の障害福祉制度では、

介護保険サービスを提供する事業所として指定を受けているところであれば、市町村が給付を認める判断を下せます)

現行の介護保険制度上では、介護保険サービスを提供できる仕組みにはなっていませんでした

(障害福祉サービスの事業所として指定を受けているだけでは、介護保険サービスは行えなません)

例えば65歳を迎えた障害者は今までのなじみの施設を使うことができなくなるケースがでてきたのです。

来年度の改定では、そのあたりの課題を整理し、きちんと対応できる仕組みにしていくのでしょう。


それよりも介護報酬の改定率がどうなるのか、

そしてどこにマイナス改定が入っていくのか、戦々恐々です。

posted by リハ技師 at 16:58| 山形 ☁| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月01日

対応問われる「薬剤耐性」

【抗菌薬(抗生物質)が効かなくなる薬剤耐性(AMR)感染症への対応が問われている。日本政府は20164月に「AMR対策アクションプラン」を策定し、中期的な成果指標も掲げた。だが医師による抗菌薬の不適切な処方は依然として多いとの指摘がある。感染症関連のビジネスは成立しづらく、新規抗菌薬の開発が停滞しがちになるという構造問題の解決も容易ではない。】

(日刊工業新聞・朝刊 2017824日 記事引用)


今日は院内全体で年2回必ずある感染関連の学習会がありました。

テーマは結核について。

保健所から講師を呼んで1時間講義を受けました。

その内容はおそらく数日遅れで病院のブログにのるでしょう。


さて記事の感染症関連の薬剤開発は、ビジネスになりづらい、というのは初耳でした。

これは日本だけでなく、世界全体に言えることのようです。

例えば成人病関連の薬剤開発より収益性は低くなります。

なぜなら成人病関連は薬剤を服用する期間が長いことが多いですが、

感染症関係は短期間の薬剤の服用になるからです)

しかし抗菌薬が効かなくなる問題は非常に深刻で、

海外ではそのことを真摯に受け止め、産学官で連携した研究がなされています。

日本においてもこのような薬剤開発は、何かインセンティブをつけるような対策が必要でしょう。


それと同様に問題なのは、医師の不適切な抗菌薬処方です。

どうも昔の医学教育では感染症に関する教育が不十分だったという指摘もあり、

そのこともあってこのような抗菌薬が効かなくなる薬剤耐性感染症を引き起こす事例が出てきているのです。


政府は2020度までに、

2013年比で33%の抗菌薬使用量減を目指しています

posted by リハ技師 at 19:06| 山形 ☁| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月31日

小児疾病 大人まで支える 厚労省、全国に支援拠点

【厚生労働省は、小児がんなどの治療中に成年期を迎えた患者が小児科から成人診療科へ円滑に移行するための支援体制を整える。「移行期医療支援センター(仮称)」を全国的に設置し、居住地を問わず、最適な治療が受けられるのが目標だ。センターの整備を盛り込んだガイドラインを年内に作り、都道府県に周知する。】

(日本経済新聞・朝刊 2017825)

小児がんっていっても、当然のように様々なものがありますが、

一応全体としてとらえたときに、

1975年当時の5年生存率は、59.9%でしたが、2004年においては84.3%となっています。

(日本の統計ではないのですが………、アメリカ政府がん研究機関のデーター参考)


では冒頭に挙げた小児がんの定義としては、

単純に15歳未満の子どもにかかるがんのことを言います。

子どもにかかるがんで多いのは造血器のがんで、特に代表的であり一番多いのが白血病になります。


2016年に厚生労働省は、

5か所の小児専門医療機関を受診した患者をリサーチしたところ、

5%近くもの患者が成人期になっても小児科で治療を続けていたのです。

しかし本来は、生活習慣病などの合併なども含めて、診療科を切り替えることが望ましいとされています。

そこで記事にでている「移行期医療支援センター(仮称)」なのです。


数年後、このようなセンターが各地にでき、

移行期医療が適切に行われることができるようになっていくことでしょう。

posted by リハ技師 at 18:54| 山形 ☁| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月30日

研修医 過労自殺相次ぐ

【長時間労働が常態化している医師の働き方について、厚生労働省は今月、有識者による検討会を設け、改革に向けて本格的な議論を始めた。過労が原因の自殺への労災認定が相次いで明らかになるなか、勤務医の過重労働に支えられてきた医療のあり方そのものを、見直すべき時にきている。】

{読売新聞(東京)・朝刊 2017824日 記事引用}


記事に出ていた事例は東京都の30代男性の産婦人科医。

2010年に医師資格取得、

2013年に都内にある総合病院の産婦人科で研修医として勤務、

2015年に自殺しています、

勤務実態としては、

亡くなる6か月前からさかのぼってみると、ほぼ休日が取れない状況があり、

残業時間は月170時間超になるという状況に…。

亡くなる数か月前から、抑うつ状態や知友威力の減退が認められていた、とのことでした。


医師の労働時間の上限規制に関しては、

既に厚生労働省では議論が始まっていて、

医療機関側と労働者側年で激しい議論が交わされました。

医療者側は、

医師不足の地域で上限規制をかけてしまうと、地域の医療が立ちいかなくなるのではないか、というもの、

労働者側では、

過労死ラインを超える労働時間が当たり前とされるのは、大問題として、

真っ向からぶつかっています。

そのためか、政府は働き方改革の中にある医師の上限規制に関しては、

5年間の猶予が与えられました。


やはりポイントは医師不足にあるでしょう。

ブログ管理者としては、全体的な数の問題はあるものの、

やはり地域偏在、診療科別偏在が大きいと考えます。

そのこともふまえて、早急に対応すべきでしょう。

(あと、研修医の自殺が続いているというところもポイントです、

新潟で亡くなった研修医の残業は、なんと月で250時間を超えていたと言われます、

単純に毎日仕事をしていたとして、

8時間以上も残業をしたことになります…、

立場としては弱い研修医を守る仕組みも必要でしょう)

posted by リハ技師 at 19:34| 山形 ☁| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする