2018年06月12日

若年性認知症の人ら埼玉で運営 「子ども食堂」いきがいに

【若年性認知症で、ディサービス施設を利用している人たちが運営する「子ども食堂」が埼玉県にある。家庭の事情などで、放課後の居場所がない子どもたちに無料で食事を出すとともに、施設利用者の社会参加を進める目的で、国も注目する全国的に珍しい取り組みだ。】

(東京新聞・朝刊 20171025日 記事引用)


まず子ども食堂から説明しましょう。

ごく簡単に言うと、地域の大人が子どもに無料や安価で食事を提供する取り組み、ということになります。

貧困家庭や孤食の子どもに食事を提供し、安心して過ごせる場所として始まっていますが、

子ども食堂という名称が使われ始めたのはここ数年前です。


次に若年性認知症、ただこれはこのブログを見ている方はわかるでしょう。

ただこの方々に関しての特別な問題を理解しているでしょうか。

そこで高齢者の認知症との違いを明確にしましょう。

高齢者と違って

若年性認知症者本人は仕事をもっており、

それができなくなる可能性があります。

そのこともあって本人自身の困難だけでなく、

家族も経済的問題を抱えてしまいます。

また経済的問題だけでなく、仕事をしている夫または妻、そして学校に行っている子どもたちにも大きな影響を与え、

生活基盤そのものが壊れてしまう可能性もあるのです。

また若い人が認知症になってしまうことは、高齢者の家族よりも、

本人の認知症になったという事実を受け入れられなくなってしまう、ということもでてきてしまうのです。

それだけ若年性認知症者本人とその家族の悩みは、もっと異質で深いものがあります。


今回の記事に戻りましょう。

認知症で働くことができなくなった人たちに、何か社会に貢献できる取り組みを行う、

そのことが本人の生きがいにもなるし、

家族も地域のために役立ってくれるということで安堵する…。

この取り組みは厚生労働省も関心を示していて、

そのこともあってか県外からたくさんの福祉施設関係者の視察も多いそうです。

果たしてこのような事業が全国各地でどう広まっていくか、見守りたいと思います。

posted by リハ技師 at 18:41| 山形 ☁| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月08日

徘徊と呼ばないで 本人たち発信 見直す自治体も

【認知症の人が1人で外出したり、道に迷ったりすることを「徘徊」と呼んできた。だが認知症の本人からその呼び名をやめてほしいという声があがり、自治体などで「徘徊」を使わない動きが広まっている。】

{朝日新聞(東京)・朝刊 2018325日 記事引用}


そういう動きがあったことはブログ管理者、全く知りませんでした。

この記事を読み進めていくと、なるほどとうなずいてしまうものでした。


まず徘徊について、リサーチしてみました。

Goo辞書では、「あてもなく、うろうろと歩き回ること」

広辞苑の無料検索のところでは「どこともなく歩きまわること。ぶらつくこと」

私が持っている2011年発行のリハビリテーション用語・略語・英和辞典では、

「目的や目標はもとより、自覚しているか否かもはっきりせず、正しい場所の判断ができなくなり、うろうろと動き回ること。認知症の周辺症状としてみられる異常行動」


Goo辞書や広辞苑の無料検索においては、

ごく簡単に無目的でうろついているというような表現になっています。

またリハビリの辞典においても、歩く目的が定かでないことを断言しているような書き方です

しかし、認知症の周辺症状を探るときに、

本人の中核症状を基本に置きながら、

その人の今までの役割・価値観・興味などの個人因子、

またその家族や物的環境の状況などを加味して、分析しています。

そのような分析を行った体験上、何かしらの本人なりの目的を持っていることが多いと、ブログ管理者は考えています。

もしそうでなければ、このような徘徊は全て認知症と言う病気が引き起こしているという理解になってしまいます。

もちろん、そのことが中核としてはあるのですが、

それだけで判断してしまうと、さきほどの加味した情報がなにも反映されない対応になり、

認知症の症状を悪化させてしまう可能性があります。


ゆえに記事での認知症者の発言は、大いに理解できます。

しかし、これからは、どのような言葉にしていったらいいのでしょうか。

記事の例では、「道に迷っている」という表現にしていました。

まだ全国での用語の統一には至っていませんが、

もしかしたら厚生労働省で将来、「徘徊」の言葉の変更に着手していくかもしれません。

posted by リハ技師 at 16:59| 山形 ☁| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月24日

入院中の体力維持 活動量測定し分析へ

【県立医科大を含む関西5大学によるグループが、入院患者の日常活動量を測り、体力維持のために必要な活動量を分析する方法の開発に取り組む。世界保健機構(WHO)との共同研究で、リハビリテーション治療の進展につなげたいという。】

(紀伊民法 2018222日 記事引用)


当院では、今までNST(栄養サポートチーム)委員会がありませんでした。

ただ褥瘡委員会、摂食嚥下委員会、呼吸器委員会など、栄養に関与する委員会はありました。

(各委員会のところで、栄養に関する基準作りや対応の仕方で提起が今までもありました)

この時期、病院内の委員会体制を見直す時期で、

NST委員会を設立しようということで動いています。

そのNST委員会の目的は、単純に言っちゃうと、栄養改善です。

今までも栄養に関しては各部門でかなり勉強はしていて、

それなりに栄養状態改善には貢献しているのですが、

部門間で有機的にその頑張りが結びついていけば、

もっと飛躍的に栄養改善していく可能性が高まると思います。


さて記事における日常生活量、これは栄養ともかなり結びつくものです。

そしてこの活動量はリハビリテーションにおいても重要な評価要素です。

活動をすることで廃用を防ぎ、

また活動することで様々な刺激をもらい、本人の学習にもなります。

いかに活動量を増やしていくかは、リハビリテーションの目的にもなりうるものです。


今回の分析で、

リハビリテーション場面において、適切な運動負荷が解明したりすることも明らかになるようです。

注目してみていきましょう。

posted by リハ技師 at 19:39| 山形 ☁| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月21日

認知症患者 再入院1.5倍




【高齢で認知症を患っていると、退院して間もなく同じ病気やけがで再入院リスクが約1.5倍に高まるとする調査結果を、医療経済研究機構や国立がん研究センターなどのチームが発表した。約180万人のデータを分析した国内初の研究。】



{読売新聞(東京)・朝刊 2018221日 記事引用}






朝丘雪路さんが亡くなりました。


夫の俳優 津川雅彦氏の「すべてに感謝しています」と妻の朝丘さんをほめたたえている姿を見て、

涙腺の弱くなったブログ管理者、ぐっときちゃいました。

その朝丘さん、

アルツハイマー過多認知症になっていたと津川氏が述べていました。

ただその認知症になった朝丘さんの状況は詳しくは述べませんでした。

津川氏のお兄さん、長門氏も妻が認知症になり、

その様子をテレビにも公開しました。

その妻(南田洋子)が亡くなった時の長門さんも、

亡くなった後の記者会見で「4年間楽しかった」と涙をにじませながら語った姿、

この時も泣いてしまいました。


ただ長門氏が妻の認知症を公開したことには、様々異論があったようで、


津川氏は今回、何もその様子に関しては語りませんでしたね。


さて記事に戻りましょう。


認知症そのものが、他の病気やけがを起こすリスクを高めてしまう…、

これに関してはそうだろうなぁと実感する医療者も数多くいるのではないでしょうか。

環境に対して適切な反応ができないために転んでしまい、骨折する、

食事管理ができなくて低栄養になり、免疫力が低下し、病気に…、

などなどさまざまなところに認知症は派生していくのです。


ゆえにいかに認知症予防にさせない、という取り組みが必要です。


また仮に認知症になったとしても、

周りのひとたちが適切な対応をすれば、少なくとも周辺症状を悪化させる可能性を低くすると思います。


今日は新入職員を中心に認知症サポーター養成講座を行ったと聞いています。


この認知症サポーターは、受けたからと言って、何かをしなければならない、というものではありません。

認知症の人やその家族を温かく見守れる応援者になれれば最低限、

それでいいのです。

(ただし介護福祉士・看護師・リハ技士などは、もっと深く分析できる能力・対応できる能力は必要です)


このような取り組みはおそらく、多くの病院では取り組んでいることだとは思いますが、

 一応ここで報告させていただきました。


posted by リハ技師 at 19:01| 山形 | Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月15日

車いす用客室整備3割

2020年東京五輪・パラリンピックを控え、国土交通省が全国のホテルや旅館のバリアフリー化に関して調査した結果、車いす利用者用の客室を備えた施設は回答した約600施設の3割にとどまることが3日、わかった。車いす用の客室がある施設でも7割は1室のみで、警備が十分に進んでいない傾向がうかがえる。】

(高知新聞・朝刊 201834日 記事引用)


2006年、この年にある法律が策定されました。

その法律の名前は、バリアフリー法。

この法律は、

高齢者や障害者などの自立した日常生活や社会生活を確保するために、 

旅客施設・車両等、道路、駐車場、公園、建築物に対して、

バリアフリー化基準(移動等円滑化基準)を求めています。


具体的に言うとホテルであれば、

車いす使用者客室、2%以上、つまり50室に1室なければいけない、というルールがあるのです。

(他にもいろいろな規則があります、上記は一例)

そのような法律があるにも関わらず、車いす用客室があるのは全施設の16%

またそのような客室があるところでも、

1~2室しか用意していないようで、数多くの障害者の宿泊という観点では全く進んでいないことがわかったのです。


この結果からなのか、国は基準見直しに関して有識者検討会を設置しました、

来年あたりには国会でバリアフリー法の改正を早期に策定し、

早めにホテル業界に示さなければいけないですし、

日本は成長産業である観光を大事にしたいのであるならば、必ず手をつけるべきです。


しかし、この分だとオリンピック・パラリンピックには間に合わないような気がします………。

posted by リハ技師 at 18:45| 山形 | Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月14日

がん5年生存率分析 71の国・地域比較調査

今日は櫛引ケーブルテレビの撮影日、

関係した皆さん、ご苦労様の1日なのでした


さて、コラムに…。

【世界71の国と地域のがん5年生存率を比較した結果を英ロンドン大や、日本の国立がん研究センターなどの国際研究グループがまとめた。日本は肺がんと食道がんの生存率が最も高い一方、欧米と比べて血液がんでは低かった。成果は英医学誌「ランセット」(電子版)に掲載された。】

{朝日新聞(東京)・夕刊 2018220日 記事引用}


単純に国が公開している例えば肺がんの生存率をみていくと(OECD2014年の調査)

日本はそれほど結果がよくありません。

しかし記事では最高クラス。

今回の記事の結果は例えば年齢などの条件も加味して、比較したものとなっています。

なぜかは、なんとなくわかりますよね。

例えばあるAB国の大腸がんの比較で、A国の大腸がんの5年生存率が明らかに低くても、

そのA国の平均年齢が明らかに高ければ死亡する確率が高くなるのは当然で、

年齢は補正して比較すべきなのです。

ただしOECDは年齢は補正しているので、

今回の結果は5年生存率に大きく影響を与える別の要因を今回の記事のものは補正したのだと思います。

補正した結果、肺がんと食道がんは日本としてはなかなかよくやっているという結果が出ました。


もうひとつ驚いたのが、胃がんの国際比較の結果です。

冒頭の記事の表に、日本・韓国の5年生存率は60~70%

しかしアメリカ・フランスなどの欧米は20~30%なのです。

これをどうみればいいのか、正直よくわからないのですが………、

もしかしたら民族的なもので遺伝子に特徴があり、それが大きく5年生存率に影響を与えているのか?……。

それとも韓国や日本の治療がそれほど違っていて、欧米は大きく遅れているのか?…、


記事では血液のがんが国際比較だとよくない結果になっているので、

血液がんの治療に関しての課題をもつと深く掘り下げないといけないのかもしれません。

posted by リハ技師 at 18:48| 山形 ☁| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月10日

「歩けない ぼくらは」 主人公が新人理学療法士の映画

【「歩けない僕らは」のトークイベントが本日415日に東京都内にて行われ、キャストの宇野愛海、落合モトキ、板橋駿谷、門田宗大と監督の佐藤快磨が登壇した。

回復期リハビリテーション病院を舞台とした本作は、宇野演じる新人理学療法士・宮下遥の奮闘を描くヒューマンドラマ。撮影にあたって、栃木・リハビリテーション花の舎(いえ)病院への取材を重ねた佐藤は「回復期リハビリでは患者とセラピストが1つの体を共有していくのですが、そのための言葉やコミュニケーションの答えのなさを描いた」と説明する。また、取材の中で聞いたセラピストの「リハビリをすることで歩けることが重要なのではなくて、歩いて何をするかが大事」という言葉に制作のヒントを得たことを明かす。】

(Natalieというホームページから、記事引用)

(ホームページのアドレスは、https://natalie.mu/eiga/news/278175)


この映画は、来年公開されるようです。

俳優はそれほどメジャーでない人でしたが、ブログ管理者とすれば、やはりテーマがいい。

今までもリハビリ技士が主人公であったり、

リハビリの場面が結構でていたりするドラマや映画は数多くはあったものの、

メインのテーマは恋愛だったり、友情だったりして、

リハビリも含めた人生ドラマが中心だったものはなかったような気がします。

しかし今回は、上記のホームページをみていくと、

もうリハビリにからんで人生を見つめていくような、そんな映画のようでした。

監督の佐藤快磨氏は、同じ東北人の秋田県生まれ、

本格的には2012年から短編映画を撮り始め、

2014年の初めての長編映画、

ぴあフィルムフェスティバル PFFアワード2014というところで映画ファン賞と観客賞をとり、

また国際映画祭においても高い評価をえられている監督とのことでした。

その監督が参考にした病院は、栃木のリハビリテーション花の舎(いえ)病院。

早速その病院のホームページをみました、

てっきりホームページ上にこの映画には当院が関わっています、みたいなことを書いてあるかと思ったのですが、なかった………。

うちだったら有頂天になって、ホームページ上に宣伝してしまいそうです………。


この映画ただ、

それほどメジャーなかんじではないので、当地域だと上映しない可能性も…。

その場合は、大都市の映画館まで行こうと思います。

posted by リハ技師 at 19:25| 山形 ☁| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月09日

「同じ境遇の人の役に」ベトナム人の医療通訳誕生

【増える在留外国人の中でもベトナム人の割合が急増しており、医療の現場でもベトナム語を通訳できる人材の不足が深刻化している。兵庫県内で医療通訳のコーディネート業務を担うNPO「多言語センターFACIL(ファシル)」(神戸市長田区)は今年1月、新たにベトナム人のグェン・ティ・ホンサさん(29)を通訳スタッフに迎えた。10代の頃から、日本語が不自由な父親の看病で通訳をしていたグェンさん。異国で戸惑う外国人の助けになりたいという。】

(神戸新聞NEXT201859日 記事引用)


ブログ管理者、

どうも外国人が近くにいると(この地域ではそれほど機会はないのですが…)

話しかけられて、うまく答えられない情景を頭に思い描いてしまい、

少しずつその外国人から離れようとしてしまいます。

(そのような軟弱なタイプなので、

世界の果てまでイッテQの「はじめてのおつかい」、

そこにでてくる出川さん、

ほとんど英語は中学生レベルなのに、わかる単語とジェスチャーで、なんとか通じてしまう…

出川さんの強心臓ぶりにはもう驚きです…)


さて記事は英語ではなく、ベトナム語の医療通訳。

まず医療通訳というのも初めて聞きましたね…。

でも確かに医療の言葉は専門的な言葉が多くて、

普通の通訳では対応しきれないこともあるのかもしれません。

そうなると医療通訳は相当な勉強をしていないと、こなせないということになります。


このような人は当然少ないので、

テレビ電話のような感じで遠隔通訳をして、様々な医療機関に貢献しようと、

これから試験的に行うようです。

神戸は外国人が多いので、ベトナム語だけでなく、様々な外国語を通訳できる人を育てていくのだと思います。


もちろんボランティアではないので、

病院側と患者側から報酬をもらう仕組みになっているとのこと。

posted by リハ技師 at 19:30| 山形 ☔| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする