2014年04月02日

原発再稼働推進の疑義W 汚染水問題の深刻化

原発再稼働推進の疑義W
ネタ本は、NEWTON 4月号
特集「災厄 福島原発1000日ドキュメント」
PART1の過酷事故の連鎖
(参考文献として、国会事故調報告)

汚染水問題の深刻化

【建屋の地下にたまっている汚染水を回収・浄化して、原子炉の冷却に利用する循環注水冷却システムが2011年6月に稼働したことで、建屋の地下に汚染水がふえつづけるという状況は解消された。しかし、汚染水の問題がすべて解決したわけではなかった。
 循環注水冷却システムを使うと、処理した汚染水のおよそ半分は淡水となって原子炉の注水に再利用されるが、残り半分はセシウム以外の放射性物質と塩分を多く含んだ「濃縮塩水」になる。濃縮塩水(汚染水)は、専用のタンクや地下貯水槽に貯蔵されてきた。ところが、その貯蔵量が増加しつづけ、貯蔵場所の不足が懸念されるようになってきたのだ。
 旬間注水冷却によって、1〜3号機の原子炉には合計で1日約400トンの水が注入されている。ところがこれに加えて、1〜4号機の建屋の地下には、山側から流れてくる地下水が1日約400トンも流入しているという。流入経路は現在も特定されていないが、地下を通るトンネルやケーブル配管などと建屋との継ぎ目が地震によって破損し、そこから水が流入している可能性が指摘されている。】
(NEWTON4月号 68〜69ページ引用)

まずこの循環注水冷却で保管している濃縮塩水が入っているタンクからの水漏れがでています。
例えば最近では2月21日にタンクから2億3千万ベクレルの高濃度汚染水が100トン漏洩したとのニュースが………。
その2日前にも………。
複数のトラブルが発生しているのは気がかりです。
まだ当分はタンクや貯水槽は増やし続けなければいけないでしょうから、
なぜこのような事故になったのかはきちんと総括してもらわなければいけません。
地下水が原子炉建屋に流入してくる問題はどんなに早くても1年後の4月、
その時にはおそらく再度森を切り崩し、貯水槽やタンクを作る必要がでています。

次回は、汚染水対策です。
posted by リハ技士 at 15:44| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月28日

原発再稼働推進の疑義W 冷温停止状態

原発再稼働推進の疑義W
ネタ本は、NEWTON 4月号
特集「災厄 福島原発1000日ドキュメント」
PART1の過酷事故の連鎖
(参考文献として、国会事故調報告)

冷温停止状態

【2011年12月16日、野田佳彦(当時)は、福島第一原発の全原子炉において「冷温停止状態」が達成されたと宣言した。「冷温停止」とは本来、通常運転を行う原発の原子炉内の温度が100度以下に下がり、安定的に冷却されている状態を意味する。そこで政府は、事故をおこした福島第一原発において、「圧力容器の底部の温度が100度以下」になり、また「敷地境界における被曝線量が、1ミリシーベルト/年を大きく下まわった」こともあって、冷温停止状態であると表現したのだ。】
【放射性物質の拡散防止策として、2011年4月以降は地面や建物に飛散防止剤を散布し、表面に付着した放射性物質が風で舞い上がらないようにした。また、2011年10月には、1号機の原子炉建屋をおおうカバーが完成した。
 東京電力は、2011年12月21日に「廃炉」への工程表(中長期ロードマップ)を発表した。これは、福島第一原発1〜4号機の廃炉が完了するまでの40年以上にわたる今後のスケジュールを初めて示したものだ。】
(NEWTON4月号 64ページ引用)

まず冷温停止状態というワードがどうしても?????となってしまいます。
この冷温停止状態と宣言することによって事故は終息状態だとされたのでかすが…。
しかし、よく考えてみると、どうしてもこのいい方は苦しい言い方です。
〜状態という言い方は、別の言い方にすれば、〜というような感じ、ということでしょう。
つまりブログ管理者的にはそのいい方を変えるとすると、
冷温停止したような感じとなります。
冷温停止状態というと、終息したのかなととらえる人もいるかもしれませんが、
冷温停止したような感じという言い方だと、
まだまだ問題はあるのだなと感じる人はいるのではないでしょうか。
言葉そのものに騙されてはいけません。
ゆえに私たちはなぜ冷温停止と言い切れないのか、そこに焦点を当てるべきです。
原子炉が破損していることが一番の問題ですが、
原子炉建屋も密閉されておらず、地下水が流入している事実も公表されています。
まだまだ福島第一原発の原子炉・建屋の状態は監視を続けていく必要があるでしょう。

次回は少しとばして 汚染水問題の深刻化を紹介します。
posted by リハ技士 at 14:31| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月26日

「医療支援船構想」が前進

【災害時に旅客船などを活用し、患者らの搬送や避難所、医療の拠点に使う「災害時医療支援船構想」の実現に向け、国や自治体の防災計画に船舶利用を記載する動きが広がりつつある。兵庫県内では医師会や透析医会、患者会などによる協議会が取り組み、既に2013年度の修正で県の計画に盛り込まれた。国も検討会で議論を進め、年度内に方向性が出るという。国の計画に記載されれば、他の都道府県の動きも一気に加速する見通しだ。(金井恒幸)】
【船舶は収容人数が多く、電気や水、通信機能などを完備する。阪神・淡路大震災で、船舶は救援物質や人員搬送だけでなく、被災者の緊急避難所や救援関係者の宿泊場所になった。
 東日本大震災でも、旅客船で被災者が入浴や食事目的での滞在に利用。一方、宿泊場所に活用するため自治体から派遣を要請されたフェリー会社が、営業補償の取り決めがないとして断った例も。事前に防災計画に盛り込み、船舶利用を明確化することが課題となっていた。
 県内の医療関係団体やフェリー会社などは昨年3月、災害時医療支援船の実現を求める協議会を設立。県医師会が中心となって働き掛けた結果、県は地域防災計画に「船舶の活用(災害時医療支援船)を明記した。具体的には、輸送機能を活用した透析・難病患者らの搬送▽生活機能を活用した一時的避難所としての利用▽災害被災地での外部医療援護者らの一時宿泊施設としての利活用―を盛り込んだ。こうした記載は全国初という。】
(神戸新聞・朝刊 2014年1月20日 記事引用)

これまでにどのぐらいの人がこの震災で災害関連死と数えられたのでしょうか。
復興庁によると昨年の9月30日までの上記の死者数では、1都9県で2916人となりました。
災害関連死の原因は様々あるとは思いますが、
継続的な維持透析を必要とする患者、介護が必要な高齢者や障害者、難病患者などの人が、
劣悪な生活環境、行き届かない医療・福祉環境からくるものが、
その要因としてかなり大きかったのではないかと思われます。
震災してからすぐ避難し、そこである一定程度住むところが、体育館や公民館。
例えば大勢の中でトイレはごくわずかです、
そのためなるべくトイレを使用しないようにとある高齢者は水を飲むことを我慢してしまい、
脱水で緊急搬送、そしてその後に亡くなるという震災のドキュメンタリーで複数回見たことがあります。
(あと生活・医療環境の他に、船の良さは大量に人を運べるということです、
緊急ではないけれども、できるだけ早く医療は受けた方が良い患者は、
被災地にいても十分な医療が受けられないため、
十分な医療を受けられる地域に搬送できるという長所もあります)

直接の震災で生きながらえた命、
しかし避難体制・設備・仕組みなどの不備でその命を消すことがないようにするこの取り組み、
非常に重要です。
今年度中に国としてもこの議論に決着をつけ、防災計画に災害医療船の利用が記載されそうです。
posted by リハ技士 at 11:42| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月24日

原発再稼働推進の疑義W 循環注水冷却の開始

原発再稼働推進の疑義W
ネタ本は、NEWTON 4月号
特集「災厄 福島原発1000日ドキュメント」
PART1の過酷事故の連鎖
(参考文献として、国会事故調報告)

循環注水冷却の開始

【2011年6月14日、汚染水を回収・浄化し、原子炉への冷却経路へと循環させるシステムがようやく完成し、動きはじめた。原子炉の冷却(注水)をつづけ、かつ汚染水をこれ以上ふやさないためには不可欠なシステムだ。
 建屋の地下などにたまった高濃度汚染水は、まずは油分を除去する装置を通される。次に、アメリカのキュリオン社のセシウム吸着装置へと通される。………(中略)………。
 その次は、フランスのアレバ社の除染装置でさらに処理が行われる。汚染水に薬品をまぜて化学反応を起こし、放射性物質を沈殿させ、分離するのである。
 こうして主要な放射性物質が除去された水は、淡水化装置に運ばれる。塩分や溶けている放射性物質などの水以外の不純物を通さない膜(逆浸透膜)を通過させると、水は”ほぼ淡水”となる。この水を、ふたたび原子炉の冷却へと再利用するのである。
 2011年8月からは、日本の東芝などが製造する「サリー」という第二セシウム吸着装置も加わった。一方、アレバ社の装置は配管がこわれるなどのトラブルがつづいたうえ、廃棄処分がむずかしい高放射能の汚泥が生じるため、2011年9月には使用されなくなった。………(中略)………。
 このシステム(ブログ管理者注:サリーのシステムのこと)を通すと、汚染中のセシウム濃度を1000分の1から1万分の1に減らすことができる。処理量は、最大で1時間に約70トン(1日で約1700トン)である(2011年9月実績)】
(NEWTON4月号 62ページ引用)

1日で1700トン、
うーん、あまり実感がわかないぐらい、とにかく凄い数値です。

汚染水を奇麗にして一部をリサイクルして冷却するという仕組み、
なかなか良くできた仕組みかと一時は、そうブログ管理者は考えていました。
放射性物質まじりの油、セシウム吸着装置で吸着された放射性物質などは、
たまり続けるだろう、
そしてそれはきちんと敷地内で保管しなければならないとは、
何となくは考えていましたが………。

しかし一部の水(濃縮塩水)はたまる一方であることは見落としていました、
なんと100トンの汚染水ではその半分が濃縮塩水となってしまうのです、
つまり、それが全てタンク補完になってしまうのです。
(つまり1日1700トンの汚染水を循環させているので、毎日850トンの濃縮塩水がたまり続けていくのです)
またこのシステムは建屋の地下に亀裂などが入っていないという事が前提でした。
しかし…。

次回は、冷温停止状態。
posted by リハ技士 at 20:30| 山形 | Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月21日

原発再稼働推進の疑義W 汚染水が流出

原発再稼働推進の疑義W
ネタ本は、NEWTON 4月号
特集「災厄 福島原発1000日ドキュメント」
PART1の過酷事故の連鎖
(参考文献として、国会事故調報告)

汚染水が流出

【事故発生以降、核燃料を冷やすために、原子炉建屋に海水や淡水がひたすら注入されてきた。たとえば3号機の場合、3月23日までに、約4000平方メートル(4000トン)もの水が注水された。もし3号機の格納容器が健全であったなら、すべて格納容器(容積約1万立方メートル)の中にたまったはずだ。しかし、原子炉の圧力容器と格納容器は破壊され、密閉性はとうに失われていた。
 3月24日、東京電力の協力会社の社員が、3号機のタービン建屋地下1階にたまっていた、高濃度の放射性物質を含む水によって被曝するという事故が発生した。
 溶け落ちた核燃料に多量に含まれている放射性物質であるセシウムは、水に溶けやすい。事故の発生以来注ぎつづけてきた大量の水は、格納容器の底にたまった核燃料から放射性物質が溶け出して「汚染水」となり、建屋の地下にたまっていたのだ。
 そのような状況の中、4月2日には、2号機の取水口付近で、1時間当たり1000ミリシーベルトというきわめて高い放射線を放つ汚染水が海へ流出していることが発見された。高濃度に放射性物質を含む汚染水は、1〜4号機の建屋の地下に加え、タービン建屋の地下から海側の取水口へとつながる通路の中にもたまっていたのだ。この通路は「トレンチ」と呼ばれており、本来はタービン建屋に海水を引き込む管などが通る場所である。
 その後、5月11日にも、3号機の取水口付近で高濃度の汚染水が海へ流れ出していることが判明した。調査の結果、2011年5月末時点で、およそ10万トンもの汚染水が建屋の地下にたまっていると推定された。この汚染水に含まれる放射性物質のうち、最も多くの放射線を放っていた物質が「セシウム137」だ。10万トンの汚染水には、160ペタベクレル(16京ベクレル、ペタは1000兆の意味)もの大量のセシウム137が含まれていると算出された】
(NEWTON4月号 60ページから引用)

NEWTON4月号61ページに「汚染水は3月から流出」が始まっていたと書かれています。
これを信頼するならば、当然東電は知っていたはずです。
実際に発表したのは4月に入ってからでした。
もちろん、持っているデータの信頼性を何度か確認する作業が必要だったのかもしれません。
しかし、このような非常時にはたとえ不確定な情報でも情報を流し(非常時の場合は、最悪な事態を想定し進めるべきです)、
被害が大きくならないうちになるべく早く世界の科学者から様々な情報をもらう事で、
汚染水の被害をもっと少なくする事が出来たかもしれませんでした。
(実際に2011年5月までに海に出た汚染水は、2014年1月までにでた汚染水の99%でした)

あとは素人的に考えると水以外に何か冷却するすべはないのかとも思ってしまいます。
このような大量の水の注入が汚染水を作り出しているのですから………。
(実際に故吉田研究所元所長は、水以外の冷却を事故当初から検討していたと言われています)

次回は、循環注水の冷却 です。
posted by リハ技士 at 16:21| 山形 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする