2014年07月23日

避難世帯 半数が家族分散

【福島県は28日、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故のため県内外に避難している県民を対象に実施したアンケート結果を発表した。震災発生当時は一緒に暮らしていた世帯のうちほぼ半数の48.9%が、家族が2か所以上に離れて暮らしていることが分かった。】
【避難指示が出ている自治体ごとの調査はこれまでも行われているが、県が自主避難者も含め、全体の状況を調べたのは初めて。避難後、心身の不調を訴えるようになった人がいる世帯も67.5%に上り、避難の長期化が大きな負担になっていることも判明した。
 第1原発がある地域では大家族が一緒に暮らしていた世帯も多いが、離れ離れの生活を強いられている実態が浮き彫りになった。民間アパートを利用した借り上げ住宅や仮設住宅が狭く、同居が難しいことが背景にあり、仕事や進学のため若い世代が自分で家を借りたり、購入したりする例も増えている。
 家族の分散状況は「2か所」が33.3%、「3か所」が12.1%、「4か所」が2.9%、「5か所以上」も0.6%に上る。「世帯でまとまって1か所(1人暮らし含む)は44.7%。
 帰還については、県内に避難している世帯の40.4%が、被災当時と同じ市町村に戻りたいと希望。県外避難の世帯は17.5%にとどまり、現在避難している市町村への定住希望(26.4%)の方が多かった。】
(日本経済新聞・朝刊 2014年4月29日 記事引用)

この調査は、福島県避難者意向調査(応急仮設住宅入居実態調査)全体報告書として、
ホームページにでています。
県の生活環境部で出しているものです。
皆さんも興味があれば確認してみてください。

さて、この家族の分断は様々な形があります。
例えば避難地域ではないのですが、
子どものために自主的避難を妻と子どもがし、
夫がその避難先では仕事がないために地元に残るというものです。
このことを避難地域でもないのに、
過剰に反応して避難したと強く批判する人たちをインターネット上ではみかけます。
つまり国が年間20ミリシーベルト以下では健康被害はないというお墨付きを与えたのに…、
ということが根拠として挙げられることが多いようでした。
しかし震災前の基準が年間1ミリシーベルトであったという事実があったことを忘れてはいけません。
そして放射線管理区域(年間5.2ミリシーベルト)は、
必要のあるもの以外は立ち入り禁止となっていたのです。
そしてそこで白血病になっていたら労災認定が下りたのです。

実際どこまでが、安全か安全でないかの科学的には解明しておらず、
様々な科学者で意見が食い違っています。
しかしこの食い違いをそのままには出来ないので、
国際的な取り決めとして年間1ミリシーベルトと決めたのです。
そうであれば、子どもに影響が強い放射線被ばくに関して、
親が子供を連れて避難させるという行為は、
子どもの健康に支障をきたさない可能性を求める正常な反応だということができます。
そもそも世界や国が年間1ミリシーベルトと法律で決めていたのに、
この震災で20ミリシーベルトに急遽変えたということに強い違和感があります。
(以前の取り決めの20倍です、
放射線被ばくに関しての耐性が急に20倍アップするということは当然ありません、
このことだけでも不安に感じる人はいるのではないでしょうか)

上記の理由から福島から避難した家族を批判することがおかしいということは分かってもらえると思います。
ただし、残っている子どもを持っている家族に対して批判するのは間違っています。
科学的には結論が出てないこと、
そして家族が分断されることのほうが、より家族としては幸せに暮らせるという決断なのです。
どちらの判断にしても、福島の人たちのぎりぎりの判断なのです、
そのことに対して安易に外部から評価するべきではないと考えます。

ただ今回分断された家族の精神的な健康状態が思わしくないという結果は、
重視すべきです。
家族が再び一緒に住めるような政策を国は、今後なお一層推し進めていくべきでしょう。
posted by リハ技師 at 19:39| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月16日

3.11 教訓 特養ホームうなばら荘

【東日本大震災で洋野町には高さ10メートル前後の津波が襲った。同町種市の町立特別養護老人ホームうなばら荘(佐々木安武所長)は海岸付近の海抜約15メートルの高台に建つ。被害は免れたが、今回の震災で津波のリスクがあらためて浮き彫りになった。足の不自由な高齢入所者が多いうなばら荘は、地域の協力など新たな避難対応策を模索している。
 2011年3月11日。通常の入所者74人に加え、短期入所6人のお年寄りたちが昼過ぎの穏やかな時間を過ごしていた。
 沢里勝美所長補佐は緊急地震速報を聞き、すぐに館内放送で「間もなく強い地震が来ます」と注意を促した。直後に大きな揺れが襲い、職員たちは利用者に寄り添った。施設は停電となり、暖房や給湯設備も停止した。
 大きな揺れだった。「余震で建物が倒壊したら大変」と、利用者をひとまず外へ避難させることに。職員は駆け付けた消防団員らと、2階にいた16人を車椅子に乗せ、施設外部に通じるスロープから1階へ運び出した。
 利用者を毛布でくるんで外でいったん待機させたが、寒さのため「このままでは凍えてしまう」と、再度施設内へ連れ戻した。1階の廊下に布団を敷き、持ち寄った反射式石油ストーブなどで暖を取ってしのいだ。
 幸い津波の被害はなかった。沢里所長補佐は「施設が高い場所にある安心感から、津波という考えはなかった」と振り返る。しかし、震災を経て「どんな規模の災害が起きるか分からない。あらゆる可能性を考え、利用者や職員を守るための対策を考えなければ」との思いに変わった。】
(岩手日報・朝刊 2014年1月31日 記事引用)

どの程度の津波を想定するのか、
これによって避難のありかたは変化していくでしょう。
いくつかの沿岸部の津波避難計画をホームページ上でみましたが、
最大の津波の高さを以前予測していた数値より2倍にしているところを多く見かけました。
記事のこの地区では、東日本大震災の記憶が強く残っているので、
震災前の予想より2倍どころではなく、もっと高い津波を想定せざるを得ないでしょう。
記事を見ると、町では津波が来た場合は、海抜約30メートルの町民文化会館に避難するように指導しています。
つまり20数メートルの津波を来るかもしれないと考えているようです。
そうであれば、海抜15メートルのうなばら荘では、無理があります。
うなばら荘は車椅子使用の人や寝たきりの人が多く、移動に介助を要する人たちが多いですし、
町民文化会館までには1キロ以上離れています。
しかし完璧な対応は困難ではありますが、
最小限の被害になるように、
実践的な訓練を行って、万全の態勢を整えていかなければいけません。
これはうなばら荘だけでなく、
海岸近くにある福祉施設・病院に関しても言えることです。

いや、海岸近くだけでなく、全ての病院・福祉施設がきちんと震災に備えなければいけません。
以前紹介した宮城県の長町病院は震災を想定して、3.11前に震災での避難訓練を行っていました。
当然マニュアルも作成していたのです。

もう過ぎてしまいましたが、
3.11が近くなったら、
病院・福祉施設の震災行動マニュアルがどのようなものになっているか確認してみたらどうでしょうか。
そしてもしできるのであるなら、震災避難訓練を3.11に行ってもいいと思います。
私たちはこの震災を必ず未来の糧にしていかなければいけません。
posted by リハ技師 at 19:28| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月08日

原発再稼働推進の疑義W 現在の原子炉の状態

原発再稼働推進の疑義W
ネタ本は、NEWTON 4月号
特集「災厄 福島原発1000日ドキュメント」
PART1の過酷事故の連鎖

最終回 現在の原子炉の状態

【…1〜3号機の原子炉内で溶け落ちた核燃料のくわしい情報はいまだ不明だ。原子炉に注入した水が、高濃度汚染水となって建屋の地下にたまる状況は、今もわかっていない。2014年1月現在も、約9万トンの高濃度汚染水が、原子炉建屋やタービン建屋の地下にたまっている。
1〜4号機は、2012年4月に法律上は「廃止(廃炉)」になっていた。5号機と6号機も2014年1月31日づけで廃止(廃炉)が正式に決定した。これで福島第一原発の原子炉は、すべて廃止となった。
 今後、1〜3号機の原子炉で溶け落ちた核燃料の状態を調べて、それを取りだす方法を検討するための開発研究が行われる。5号機と6号機は、それらの研究開発のための実物大の実証試験(モックアップ試験)に利用される予定だという。なお、5号機の原子炉は1〜3号機と同じタイプの原子炉(マーク1型)である。
 法的には廃止が決まったといえども、40年以上かかるとされる実際の廃炉作業は、まだはじまったばかりといえるだろう。】
(NEWTON4月号 78ページ引用)

原子炉の状況は全くまだわかっていない、放射線が高すぎて近づけないからです。
原発事故で本来一番検証しなければいけないのは原子炉です。
特に津波に来る前に地震で損害があったのではないか、国会事故調では指摘されています。
もちろん、国会事故調も様々な状況を総合的に分析して、そのような指摘をしました、
しかし、当然物証はありません。
その物証がなければ具体的な問題は本当はわからないのです。
しかし原子力規制委員会はその物証は確認せずに、
世界で一番の安全基準を作るの、一点張りです。
ブログ管理者もその安全基準の概要版をみました、
もちろんこの分野は素人なので、具体的なことはわかりません。
しかし素朴な疑問が………、
国会事故調や政府事故調で指摘された設備的な問題点、
まだ新規に建てるというのであるならばまだわかりますが、
既存の施設がちょっとした工事をやることで世界最高の安全基準になるのかどうか……、
あやしい、と感じてしまいますが、いかがでしょうか。

あと廃炉の問題。
原子力規制委員会は今年中におそらくどこが世界最高水準の安全基準をクリアしていると報告し、
再稼働するところが相次ぐ可能性が高いでしょう。
それよりも早く廃炉にした方が良い原発を原子力規制委員会は指摘するべきです。
いつ地震が起きてもおかしくない状況であることがわかった今、
そのことをもっと早く国に指摘するべきではないでしょうか。
もちろん、その原発内で暮らす地域の人たちをどう支えていくかは考えていく必要があるでしょう。

今回で原発再稼働推進の疑義Wはいったん終了します。

次回からは止まっていたリハビリテーションワードを再開します。
posted by リハ技師 at 20:11| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月07日

原発再稼働推進の疑義W 核燃料の移送

原発再稼働推進の疑義W
ネタ本は、NEWTON 4月号
特集「災厄 福島原発1000日ドキュメント」
PART1の過酷事故の連鎖

核燃料の移送

【1〜4号機の使用済み核燃料は、地震や水素爆発で壊れた建屋の使用済み核燃料プールの中で、冷却がつづけられてきた。ところが、ふたたび大きな地震がおきるなどして設備がこわれる可能性が懸念されている。長期的に保管することを考えると、ほかの安定的に冷却できる設備に核燃料を移す方が安全だ。
 そこで、4号機の使用済み核燃料を、4号機原子炉建屋の向かいにある共有プール建屋に移動させることが決まり、そのための準備が行われてきた。2013年11月18日、ようやく移送作業が開始された。
 4号機の使用済み核燃料は、建屋の5階にあるプールに、核燃料が詰まった細い管を束ねた「燃料集合体」という形で保管されている。燃料集合体は、まずは保管用のラックから1体ずつ取り出されて、専用の輸送容器(22体収容可能)の中に移動される。この作業は水中で行われ、核燃料の放射線は水によって遮蔽される。
 その後、容器の密閉性のチェックなどが行われたあと、燃料集合体をつめた輸送容器は、クレーンに吊られて、約30メートル下の地上へと降ろされる。輸送容器は、衝撃耐久テストなどが行われており、30メートルの高さから落下してもこわれることはないとされている。
 2014年2月10日現在、1533体の燃料集合体のうち、308体が共有プールへと移送されている。1度に22体ずつしか運べないため移送には時間がかかり、すべての核燃料の移送が完了するのは、2014年末になる予定だ。】
(NEWTON4月号 72ページ引用)

現時点(4月7日)で504体が共有プールへ移送されています。
やっと1/3という状況です。
この移送での問題として挙げられるのは、
この瓦礫があるプールの中で予定通りに順調に進むかというものです。
少しずつ核燃料棒は移送していますが、
そこで片付けられた燃料棒から、
隠れていた他の燃料棒の状態などがわかり、なかなかその燃料棒を移送することが困難な場合がでてくるかもしれません。
その場合は、予定した工程表通りにはならないでしょう。
そうなると作業する人の被曝線量が増えることにつながり、
この作業に大きく影響を与えます。

福島原発で働く人たちの放射線被曝、
そのことをきちんと管理しているのか、
そしてそのような人たちがもう被曝させてはいけないという判断になった時に
熟達した技術者を配置していくことは可能なのか。
国は2011年の3月11日〜12月15日で特定緊急作業従事者等被ばく線量等記録手帳を出していました、
この手帳があることによってある一定程度の被曝がある場合は、
検診を義務付け、
離職後も国の費用で一般健康診断・癌検診が受けられるようになっていたのです。
しかし12月15日の事故終息宣言の次の日から労働に携わった労働者には、
この登録証は対象にならなくなったのです。
まだまだ原子炉建屋では毎時100マイクロシーベルト以上なっているところがあります(本来は0.5マイクロシーベルト)。
どう考えても、健康に問題が起きる可能性が高くなると考えるのが自然だと思いますが…

次回で原発再稼働推進の疑義Wはいったん終了します。
(最終回は、現在の原子炉の状態)
posted by リハ技師 at 20:34| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月03日

原発再稼働推進の疑義W 汚染水対策

原発再稼働推進の疑義W
ネタ本は、NEWTON 4月号
特集「災厄 福島原発1000日ドキュメント」
PART1の過酷事故の連鎖

汚染水対策

【2013年9月26日に政府が発表した汚染水対策の基本方針は、「汚染源を取り除く」「汚染源に水を近づけない」「汚染水をもらさない」の三つである。これにもとづいて、各種対策が行われている。
 その中でも、汚染水の流出と流入を食い止める抜本的な対策として期待されるのは、鉄製の管による「海側遮水壁」と、凍土方式による「陸側遮水壁」だ。
 海側遮水壁は、18〜27メートルの鉄製の管(鋼管)を、1〜4号機の海側に打ちこみ、横に連結させることでつくられる。建屋の地下にたまった汚染水が海へ流れ込むのを防ぐ「汚染水をもらさない」ための方策だ。
 陸側遮水壁は、1〜4号機の原子炉建屋とタービン建屋を取り囲むようにつくられる予定だ。冷却材が通る管を地下30メートルほどの深さまで埋め込み、その周囲の水を土ごと凍らせることで壁(凍土壁)にするという方法でつくられる。「汚染水に水を近づけない」ための方策だ。
 凍土方式のメリットとして、すでにある建屋の地下構造物を邪魔することなく設置できるという点がある。建屋の地下には、配管を通す通路などが数多く通っている。凍土方式の場合、地下に設置するのは細かい冷却材の管だけなので、地下構造物のすき間をぬって壁が作れるのだ。
 一方で、凍土方式による遮水壁はトンネル工事などで使われることはあるが、これほどの大規模なもの(長さ約1.5キロメートル)は過去に例がないため、効果を疑問視する声も上がっている。】
(NEWTON4月号 70ページ引用)

この凍土方式、これだけ大規模な工事は今まで経験がないということがかなり不安です、
またこの凍土方式は、短期(2年程度)の運用実績はあるものの、長期的な運用実績はないため、
長期的に本当に耐えうるのかという検証はされたのか気になります。
まず短期的にこの方式で行って、長期的な対応はこれからということであればいいのですが、
そのような提起は政府の方からはなにもないようです。
そもそも本当にこれだけの規模を全て凍らせることが出来るのか、という規模自体も未知数なのですから…。
うーん。
またこの冷却は大量の電気を使用しますが、
これがトラブルで電気が復旧しないという事が起きれば………。

だったらおまえはどのような対策があるのだという反論が返ってきそうです。
しかしこれは小出氏が2011年の時点で述べていたように、
地下水に接触する前に囲いをつくって汚染の広がりを防いでいく地下ダムをつくる、という案はどうなんだろうと思ってしまった時もありました。
ただこれは金額が1000億以上かかる、
またこの工事をする労働者に被曝してしまうという問題で、見送られているようです。
お金はいいとしても、労働者の被曝は確かに………。

その他の案となると、確かにブログ管理者も案は確かに浮かびません。
そうなるとやはり現在のこの凍土方式しかないのでしょうか。
まずこの凍土方式の大規模で行う検証、長期間で行う検証をきちんと行う、それしかないのかもしれません。
そのことで汚染水を防ぐことをここでは願うしかありません。

次回は、核燃料の移送です。
posted by リハ技師 at 20:32| 山形 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月02日

原発再稼働推進の疑義W 汚染水問題の深刻化

原発再稼働推進の疑義W
ネタ本は、NEWTON 4月号
特集「災厄 福島原発1000日ドキュメント」
PART1の過酷事故の連鎖
(参考文献として、国会事故調報告)

汚染水問題の深刻化

【建屋の地下にたまっている汚染水を回収・浄化して、原子炉の冷却に利用する循環注水冷却システムが2011年6月に稼働したことで、建屋の地下に汚染水がふえつづけるという状況は解消された。しかし、汚染水の問題がすべて解決したわけではなかった。
 循環注水冷却システムを使うと、処理した汚染水のおよそ半分は淡水となって原子炉の注水に再利用されるが、残り半分はセシウム以外の放射性物質と塩分を多く含んだ「濃縮塩水」になる。濃縮塩水(汚染水)は、専用のタンクや地下貯水槽に貯蔵されてきた。ところが、その貯蔵量が増加しつづけ、貯蔵場所の不足が懸念されるようになってきたのだ。
 旬間注水冷却によって、1〜3号機の原子炉には合計で1日約400トンの水が注入されている。ところがこれに加えて、1〜4号機の建屋の地下には、山側から流れてくる地下水が1日約400トンも流入しているという。流入経路は現在も特定されていないが、地下を通るトンネルやケーブル配管などと建屋との継ぎ目が地震によって破損し、そこから水が流入している可能性が指摘されている。】
(NEWTON4月号 68〜69ページ引用)

まずこの循環注水冷却で保管している濃縮塩水が入っているタンクからの水漏れがでています。
例えば最近では2月21日にタンクから2億3千万ベクレルの高濃度汚染水が100トン漏洩したとのニュースが………。
その2日前にも………。
複数のトラブルが発生しているのは気がかりです。
まだ当分はタンクや貯水槽は増やし続けなければいけないでしょうから、
なぜこのような事故になったのかはきちんと総括してもらわなければいけません。
地下水が原子炉建屋に流入してくる問題はどんなに早くても1年後の4月、
その時にはおそらく再度森を切り崩し、貯水槽やタンクを作る必要がでています。

次回は、汚染水対策です。
posted by リハ技師 at 15:44| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月28日

原発再稼働推進の疑義W 冷温停止状態

原発再稼働推進の疑義W
ネタ本は、NEWTON 4月号
特集「災厄 福島原発1000日ドキュメント」
PART1の過酷事故の連鎖
(参考文献として、国会事故調報告)

冷温停止状態

【2011年12月16日、野田佳彦(当時)は、福島第一原発の全原子炉において「冷温停止状態」が達成されたと宣言した。「冷温停止」とは本来、通常運転を行う原発の原子炉内の温度が100度以下に下がり、安定的に冷却されている状態を意味する。そこで政府は、事故をおこした福島第一原発において、「圧力容器の底部の温度が100度以下」になり、また「敷地境界における被曝線量が、1ミリシーベルト/年を大きく下まわった」こともあって、冷温停止状態であると表現したのだ。】
【放射性物質の拡散防止策として、2011年4月以降は地面や建物に飛散防止剤を散布し、表面に付着した放射性物質が風で舞い上がらないようにした。また、2011年10月には、1号機の原子炉建屋をおおうカバーが完成した。
 東京電力は、2011年12月21日に「廃炉」への工程表(中長期ロードマップ)を発表した。これは、福島第一原発1〜4号機の廃炉が完了するまでの40年以上にわたる今後のスケジュールを初めて示したものだ。】
(NEWTON4月号 64ページ引用)

まず冷温停止状態というワードがどうしても?????となってしまいます。
この冷温停止状態と宣言することによって事故は終息状態だとされたのでかすが…。
しかし、よく考えてみると、どうしてもこのいい方は苦しい言い方です。
〜状態という言い方は、別の言い方にすれば、〜というような感じ、ということでしょう。
つまりブログ管理者的にはそのいい方を変えるとすると、
冷温停止したような感じとなります。
冷温停止状態というと、終息したのかなととらえる人もいるかもしれませんが、
冷温停止したような感じという言い方だと、
まだまだ問題はあるのだなと感じる人はいるのではないでしょうか。
言葉そのものに騙されてはいけません。
ゆえに私たちはなぜ冷温停止と言い切れないのか、そこに焦点を当てるべきです。
原子炉が破損していることが一番の問題ですが、
原子炉建屋も密閉されておらず、地下水が流入している事実も公表されています。
まだまだ福島第一原発の原子炉・建屋の状態は監視を続けていく必要があるでしょう。

次回は少しとばして 汚染水問題の深刻化を紹介します。
posted by リハ技師 at 14:31| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月26日

「医療支援船構想」が前進

【災害時に旅客船などを活用し、患者らの搬送や避難所、医療の拠点に使う「災害時医療支援船構想」の実現に向け、国や自治体の防災計画に船舶利用を記載する動きが広がりつつある。兵庫県内では医師会や透析医会、患者会などによる協議会が取り組み、既に2013年度の修正で県の計画に盛り込まれた。国も検討会で議論を進め、年度内に方向性が出るという。国の計画に記載されれば、他の都道府県の動きも一気に加速する見通しだ。(金井恒幸)】
【船舶は収容人数が多く、電気や水、通信機能などを完備する。阪神・淡路大震災で、船舶は救援物質や人員搬送だけでなく、被災者の緊急避難所や救援関係者の宿泊場所になった。
 東日本大震災でも、旅客船で被災者が入浴や食事目的での滞在に利用。一方、宿泊場所に活用するため自治体から派遣を要請されたフェリー会社が、営業補償の取り決めがないとして断った例も。事前に防災計画に盛り込み、船舶利用を明確化することが課題となっていた。
 県内の医療関係団体やフェリー会社などは昨年3月、災害時医療支援船の実現を求める協議会を設立。県医師会が中心となって働き掛けた結果、県は地域防災計画に「船舶の活用(災害時医療支援船)を明記した。具体的には、輸送機能を活用した透析・難病患者らの搬送▽生活機能を活用した一時的避難所としての利用▽災害被災地での外部医療援護者らの一時宿泊施設としての利活用―を盛り込んだ。こうした記載は全国初という。】
(神戸新聞・朝刊 2014年1月20日 記事引用)

これまでにどのぐらいの人がこの震災で災害関連死と数えられたのでしょうか。
復興庁によると昨年の9月30日までの上記の死者数では、1都9県で2916人となりました。
災害関連死の原因は様々あるとは思いますが、
継続的な維持透析を必要とする患者、介護が必要な高齢者や障害者、難病患者などの人が、
劣悪な生活環境、行き届かない医療・福祉環境からくるものが、
その要因としてかなり大きかったのではないかと思われます。
震災してからすぐ避難し、そこである一定程度住むところが、体育館や公民館。
例えば大勢の中でトイレはごくわずかです、
そのためなるべくトイレを使用しないようにとある高齢者は水を飲むことを我慢してしまい、
脱水で緊急搬送、そしてその後に亡くなるという震災のドキュメンタリーで複数回見たことがあります。
(あと生活・医療環境の他に、船の良さは大量に人を運べるということです、
緊急ではないけれども、できるだけ早く医療は受けた方が良い患者は、
被災地にいても十分な医療が受けられないため、
十分な医療を受けられる地域に搬送できるという長所もあります)

直接の震災で生きながらえた命、
しかし避難体制・設備・仕組みなどの不備でその命を消すことがないようにするこの取り組み、
非常に重要です。
今年度中に国としてもこの議論に決着をつけ、防災計画に災害医療船の利用が記載されそうです。
posted by リハ技師 at 11:42| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災・原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする