2015年04月23日

リハビリテーション関係者が知っておくべき精神科疾患・精神医学

47日に行った抄読会。PTの報告。


特集 リハビリテーション関係者が知っておくべき精神科疾患・精神医学

理学療法士の立場から ―統合失調患者のリハビリテーション症例を中心に−

MB Med Reha No.10652-562009

泉美帆子


いろいろ記載されていますが、この抄録の【終わりに】のところをまず引用します。




【統合失調症は、自殺の障害危険率は10%、自殺企図が一般住民の2030倍と高く、2007年度は統合失調症の影響による自殺が1273人と報告されている。症例12のような自殺企図による身体障害を生じた統合失調症者と理学療法士が出会う機会は少なくない。また、高齢化が進む現状を踏まえると、老化に起因する脳血管障害や変形性関節症などによる身体障害を合併した統合失調者を担当する機会が増えることも想定される。現在のリハに日数制限がある診療報酬制度のもとでは、効率的に理学療法を実施することが求められている。そのため、統合失調症を合併している身体障害に対して理学療法の継続が、まずもって大切となる。そして、認知機能障害や投薬による副作用にも十分配慮した対応をすることが必要である。】




ブログ管理者も自殺企図(統合失調症患者ではなかったのですが…、別の精神疾患)での身体障害に対してのリハを行ったことがあります。

詳しいことは言えませんが、対応の仕方に苦慮した記憶があります。

このような患者は、間違いなく今後増えてきます。

なぜならこの超高齢化の社会の中で、

当然精神障害者も老化に伴う様々な病気やけがで身体障害を起こす可能性は高くなるからです。

つまり身体障害を主とする病院のリハでも、統合失調症の病をもつ人を担当することが増えていくのです

そのような人を目の前にしたときに、

今後、どのようなことを注意すべきなのでしょうか。


人にもよりますし、やり方にもよりますが、

運動をすることによって、精神症状が変化することってないでしょうか。

運動は何も身体機能だけでなく、精神機能にも何かしらある反応を起こす可能性があると推測します。

統合失調症患者が、精神関連の医療福祉施設以外の環境の中で、

新たにできた身体障害が加わることにより、更に精神状態が悪化する可能性もあります。

もう少し別の言い方をすると、

環境が変わり、自分の体も変わってしまう状況の中では、

デリケートな精神を持つ統合失調症患者は、

その精神機能が傷つけられ、更なる精神機能悪化につながりかねません。

そして身体障害に対してのリハさえ行えない状況に陥ります。

そうであれば理学療法も統合失調症の患者に対しての精神面に対しての考慮を十分にすべきでしょう。


この論文のアブストラクトでは、




【@精神症状の悪化は理学療法の継続を困難にする。

 Aリハビリテーションの開始が精神症状の悪化要因となる。

 B自発性低下・認知機能障害といった精神症状や投薬の副作用は動作遂行を困難にしている。

 C「できない動作」に直面させる機会の多い理学療法は精神的ストレスを高めている可能性…」】




、という統合失調症患者の留意点が書かれています。


AとCでは、理学療法をすることが逆に改善をすることを妨げる障壁とならないように、

何度も言いますが、

精神面を考慮した理学療法を提供すべきであり、

その提供するリハ技士は、統合失調症に対しての最低限の知識は持つべきでしょう。

posted by リハ技士 at 15:31| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 抄読会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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