2013年10月04日

デイサービス 多様化

『「日付の確認から始めましょう。今日は何月何日ですか」
 鹿児島市下荒田1丁目の通所介護事業所「おとなの学校」。ジャケット姿の屋野房子校長(37)が、黒板の前に座った70〜80代の女性に語り掛けた。
 「学校」をうたうだけに、同事業所の部屋は教室を催したものになっている。黒板のほか、時間割や時計などが教室の雰囲気を演出する。
 利用者は朝礼と校歌斉唱から始め、国語、理科、音楽など1コマ30分間の授業を一日4コマこなす。授業の合間にはチャイムが鳴り、利用者は休憩に使う食堂と”教室”の間をこまめに移動する。
 同事業所は、認知症予防や状態悪化防止のための学習療法に力を入れる。学校方式を採用したのは、利用者の生活にメリハリをつける狙いがある。
 同日の社会の”社会”は昭和30年代がテーマ。利用者は自分の青少年期に、はやった舟木一夫や三波春夫の歌を聞いたり、クイズ形式で文化を学んだりして楽しんだ。
 ………(中略)………。
※※※
「背筋を伸ばして、かかとも上げてみましょう」
 アップテンポな曲が流れる部屋で、インストラクターの田中智之さん(27)が、利用者4人に声をかけた。同市明和2丁目の「Keyaki」。足腰を中心に筋力を鍛えるリハビリで、寝たきりにならないようにする通所介護事業所だ。
 トレーニングマシーンは使わず、ヨガやいす、ゴムボールを使ったリハビリは、まるでスポーツクラブだ。入浴や食事はない。利用者は午前、午後のいずれか3時間で身体状況や希望に沿ったプログラムに取り組める。
………(中略)………。
※※※
ターゲットを絞ったユニークなサービスが登場してきたのには、過当競争にある通所介護事業所の生き残り戦略がある。
 県内介護福祉課によると、県内の通所介護事業所の数は4月現在、572カ所。介護保険制度が始まった2000年度の160カ所の3.5倍に膨らんだ。一方で、昨年度は過去5年間で最も多い15事業所が廃止となっている。
今後、個人主義に慣れた団塊の世代のデイサービス利用が増えていく中で、個人の意向や趣向に対応したサービスの多様化がますます進むことは間違いなさそうだ。』
(南日本新聞・朝刊 2013年7月31日 記事引用)

デイサービス(通所介護)が急激に増加している中、
その中で生き残りをかけるには、
ただ基本通りの通所介護を展開するだけでは生き残れないという切羽詰まったものがあったと思われます。
最初の学校形式のデイサービスは学習療法主体で、
認知症予防を目的としている対象者は行きたくなる内容かもしれません。
スポーツクラブのようなデイサービスは、
皆で体を動かすことが好きで、身体機能の低下が気になっている対象者がターゲットでしょう。
ただどちらも軽度の人たちの例が出されていて、
それ以降の人たちへのサービス例は出ていませんでした。
そのような人たちも能力低下を予防し、QOLの向上にむけてアプローチしていかなければいけません。

また対象者を特化していくことはこれだけ事業所が増えると当然の戦略ですが、
その特化した内容に集中するあまり、
デイサービスの理念だけは忘れないでほしいと思います。
どこの事業所でもその事業所の理念を掲げていると思います。
そしておそらく立派な理念が掲げられているはずです。
(民医連の介護理念の一部を紹介しましょう、
・自己決定にもとづき、生活史をふまえたその人らしさを尊重する介護・福祉を実践します
・生活を総合的にとらえ、ささえる介護・福祉を実践します )
このような理念はただのお題目にしてはいけません、
実際の仕事がその理念に沿っているのかどうかを意識しながら仕事をすすめなければいけないのです。

基本(理念)は大事にしつつ、しかしその上での生き残るための様々な戦略、
これはリハにおいても当然同じことが言えます。
posted by リハ技士 at 12:03| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック