2013年07月09日

米韓FTAでの医療

原発がとうとう本格的に稼働しようと動いています。
当ブログでもTPPシリーズが終わり次第、再度特集を組んでいきます。

TPPシリーズ
引用文献「TPPと医療の産業化」 勁草書房 二木立

米韓FTAでの医療
『2011年11月に韓国国会で強行採決され、2012年1月に発行予定(ブログ管理者注:現在は既に発行)の韓米FTAの第5章「医薬品・医療機器」の妥結内容は、米国が米国通商代表部の「外国貿易障壁報告書」等を通して日本に要求してきたことと酷似しており、私はこれを初めて読んだとき”ホラーストーリー”と感じました。それもそのはずで、韓米FTAでは、米国の強い要求により、従来知的財産権保護の国際基準とされていたWHOのTRIPS(知的財産権の貿易的側面に関する協定)を大きく超える保護水準(「TRIPSプラス」)が設定されます。
 私が一番驚いたのは、米国の製薬企業が韓国政府の定めた医薬品・医療機器の償還価格に不満がある場合は政府(…中略…)から独立した「医薬品・医療機器委員会に異議申し立てできるようになったことです。』

もう少しわかりやすく言うと、
米国のメーカーで出された薬剤に関しては、
そのメーカーが不当に安く価格設定されたと自社が判断すれば、
政府に決定の見直しを求めることができるというものです。
他にもその米国企業の韓国内での医薬品の認可に遅延が生じた場合は米国に保障しなければいけない、という文章もあります。
もう明らかにメーカー重視の内容で、この中に当然、患者のことは考えられていません。
実際、最近になって、米国はこの協定を使用してきました、
『企業が米国製医療器具の値上げを韓国政府に認めさせる初の事案が論議を呼んでいる。政府は引き上げをいったん拒否したが、米韓FTAで設置した第三者機関が要請すると、承認する方針に転じた。』
もうすでに韓国での医薬品・医療機器の価格はもう米国の干渉をうけています、
今後、韓国の医薬品・医療機器の価格が高価格で高止まりしてしまう可能性があります。
ここで反論があるでしょう。
逆もあるのではないか、というものです。
韓国のメーカーが米国内で安く価格設定された場合は見直しを申請することができるのではないかと…、
しかし、もともと米国は企業寄りの政策、オンパレードの国、
お金のない患者のことなどをあまり想定していない国なので、
高価格の医薬品・医療機器の設定でかまいません、
つまり米国ではFTAで訴えられる要素があまりないと踏んだ上でのこの協定なのです、
ちなみにこの協定は後戻りがもうできません、
韓国がもう辞めーたなんて言わせないような仕組みになっているのです、
韓国の医療はどうなっていくのでしょうか。

二木氏は著書の中で、
このTPPで混合診療全面解禁に進むことはかなり可能性が低いと言っています。
しかしこのような韓国の政策よりTPPの協定が上にくるような状態では、
社会保障に手厚かった国(韓国)が主体的に政策を作れなくなることを示しているとしか思えません。
日本はその後を追うべきなのでしょうか。

次回は、米豪FTAでの医療は? です。
posted by リハ技士 at 16:39| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | TPP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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