2013年02月25日

国産ワクチン瀬戸際

『“純国産”の新型インフルエンザ予防ワクチンの開発に黄色信号がともっている。パンデミック(世界的大流行)に備えるため国が補助金を投じる4法人のうち、独自開発を進めた阪大微生物研究会(大阪府吹田市)が11月に事業を断念。北里第一三ワクチン(埼玉県北本市)も今月末までの治験次第で撤退に追い込まれる可能性もある。1億3千万人分のワクチン開発計画が岐路に立っている。
 「国産勢の一角が崩れたか」。11月22日に厚労省の関係者からため息が漏れた。阪大微研が「ワクチンの有効性が確認できず、日程も守れない」と撤退を表明。開発と生産設備の整備のため、国が交付した178億円を返納することを発表した。阪大微研は2500万人分のワクチン生産を担っていた。
 厚労省は12月中旬、阪大微研の分のワクチン生産を担う事業者の公募を新たに始めた。実用化の期限は「遅くとも15年度末」と13年度末だった当初計画を2年、後ろ倒しする。スイス製薬大手ノバルティスによる4千万人分のワクチン購入の優先交渉権は14年6 月まで。この間のワクチンの手当てはできていない。
 国は昨年8月、新型インフルのパンデミックに備え、全国民1億3千万人分のワクチンを国内で半年作れる体制を整えるため4事業者を選定した。期間短縮のため「細胞培養法」という新たな技術の採用が条件とされた。だが国内にこの技術をもつ企業はいない。選定された武田薬品工業は米バクスター、科学及血清療法研究所(熊本市)は英グラクソスミスクラインから技術供与を受けている。』
(日経産業新聞・朝刊 2012年12月20日 記事引用)

2009年の新型インフルエンザはその当時、
日本にも大きな傷跡を残すような大きなものになるのではないかと当初心配していました。
ある時は当庄内地区で各病院のトップが呼ばれ、
どのように対応していくか具体的に話し合われたという事も聞きました。
それほど当時は切迫した印象が強かったのです。
リハ技師部内においても感染に関して、何度も議論してきました。
しかし結果は意外と致死率は季節性インフルエンザと同じ程度でした。

いつ香港のSARSのようなインフルエンザが日本に上陸するのか、わかりません。
日本で新型インフルエンザを起こさない衛生環境にすることは可能かもしれませんが、
世界で起きてしまったものを日本が検閲でインフルエンザをストップすることは、
前回の新型インフルエンザの経過をみればわかるように無理があるでしょう。
そうであれば、この記事のように新型インフルエンザになっても、
ワクチンを打てる環境を早く日本で作っていく必要があります。
しかもワクチンを作れる環境をただ構築するだけでなく、
ワクチンを作るスピードを速めることや、
鳥インフルエンザの時に鶏卵を使用しない方法ということで、
細胞培養法ができるのが条件になっています。
記事にある通り、日本の技術では現在のところなかなか困難で、
純国産のやり方を目指していた阪大微生物研究会は断念、
北里第一三共ワクチンも断念する可能性が高まっています。

阪大微生物研究会の分、ワクチン2500万人分を生産する予定でしたが、
これを代わりに行う会社を年の12月からこの事業の公募をしているようです、
結果はどうなったのでしょうか。
また北里第一三共ワクチンは4000万人分のワクチンを生産予定、
ここは今年3月で事業を継続するか、見極めるとのこと。

うーん、日本ワクチン体制瀬戸際、なんとか踏みとどまってもらいたい、
国産でもなくても構わないので、
パンデミックが起きる前に早くこのシステムを構築してほしいと願うばかりです。
posted by リハ技士 at 15:13| 山形 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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