認知症と生きる 熊本の現場から
今回は、「慢性硬膜下血腫」。
まず記事から引用します。(熊本日日新聞から引用)
『・硬膜は頭蓋骨の内側で、脳を取り巻いて守る。
・硬膜下血腫は、硬膜の下の細かい血管が打撲などをきっかけにやぶれ、にじむように出血が続いて生じる。徐々に大きな血のかたまりとなって脳を圧迫し、歩行障害や認知症の症状を引き起こす。
・症状があらわれるのは、打撲から3週間〜3ヶ月程度。他の認知症に比べて急速に進行する。
・早期発見できれば、頭蓋骨に小さな穴を開けて血腫を吸引する手術による根本的な治療が可能。』
記事の事例では、
自宅の階段を転げ落ち、右半身にひどいけがは負ったのですが、
頭は打った覚えもなく、
搬送先の頭部検査でも異常はなかったとのこと。
しかし1か月後、入浴中に動けなくなり、すぐ入院となりました。
この事例を聞くと、最初の検査では分からなかったというのが怖い、
やはり頭を打った可能性があるなら、
経過をおって検査をしないといけないのだと思い知らされます。
この慢性硬膜下血腫は早期に対応出来れば、
ほぼ完治するというところが他の認知症と違うようです。
今回の記事では一応、頭部検査をしましたが、
頭をそれほど強くぶつけていないだろうと思われたときは、
頭部検査を問診程度で終わる場合もあるかもしれません、
しかしそれが問題になることは増えてきてはいないでしょうか。
記事の最後には熊本大病院の院長が、
「認知症医療における画像診断の重要性が増している」と述べています。
2012年07月28日
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