リハビリテーションQ&A。
今日で7回目。
今回は、CI療法とは何か?
まず文献から引用しましょう。
非麻痺側上肢をミトンやスリングなどで拘束し、麻痺側上肢を短期集中的に強制使用することで機能改善させる治療法」
となっています。
文献にも書かれていますが、
脳卒中治療ガイドラインで推奨されている方法で、
数多くのランダム比較試験検査(RCT)でも報告されています。
もう少し引用してみましょう。
「CI療法では、非麻痺側上肢を拘束し、麻痺側上肢を強制的に使った課題を繰り返し行うことにより、learned non-useを脱却し、日時様生活動作において麻痺側上肢の使用頻度が増加する。その効果のメカニズムとして、使用依存性脳可塑性、すなわち上肢などを多く使う事による脳機能の再構築が考えられている。」
とにかく使用する事,という一見単純な治療法に見えますが,
しかし質的にどのような運動を行った方がいいのか,
量的にどの程度負担をかけていいのか,など
実際の臨床場面はそれほど単純ではありません.
やや短所としては,
対象(適応基準)がかなり限定されること,
訓練もかなり短期集中して行う必要があり身体的負担が強い事がやや強い事が挙げられるでしょう.
当院でも症例数はまだ少ないものの行ったことがあります.
最初に行うにあたってごく簡単なものではありますが、CI療法マニュアルを作成した記憶があります。
川平法で最近有名な川平はCI利用法の効果は認めるものの、
患者さんに多大な苦労をかける療法であるということを著書で述べています.
しかし川平法は確かに注目されているものの、
まだまだRCTを使った報告はあるとしても数少ないと思います.
川平法はこれからの治療技術なのかもしれません.
そういう意味ではCI療法は実績があります。
今後も様々な麻痺を回復させる治療技術には注目しつつ、
しかしどれだけ認められているものなのかどうかをふまえながら
学習していく必要があるでしょう。
2012年06月19日
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