2010年12月14日

奇蹟の人

昨日のブログの最後にヘレン・ケラーの言葉を載せましたが、
今日はそのヘレン・ケラーの「奇跡の人」の映画紹介をします。
ヘレンケラーの自伝は小学生の頃に図書館で読んだことがあり、
最後の場面はなんとなく覚えていました。
本で読んであらすじは大枠では知っていたので、
それ程期待していなかったのですが………。
しかしサリバン役のバンクロフトとヘレン役のデュークの壮絶な演技に
ただただ圧倒されました、
また奇跡の人がヘレン・ケラーそのものと思っていましたが、
この映画を見てサリバンがその奇跡の人だと感じ、
サリバンそのものに対して関心を強めた映画になりました。

ストーリー(あらすじがほとんど書いてあるので注意!!)
生後19ケ月で、熱病により目が見えず、耳も聞こえず、言葉も喋れなくなってしまったヘレン。
時が流れ、ヘレンは7歳になっていました。まったくの闇に閉ざされた世界で、世の中がどうなっているのか、何がどうなっているのか、自分が何なのかまったく訳が解からないような状態なのです。ヘレンの世話をする家庭教師を依頼することを決意した母ケイト。
手紙の依頼で家にやってきたのは、黒眼鏡をかけたアニー・サリバンでした。サリバンはボストン盲学校の卒業生で、幾度かの手術を受けやっと視力が快復した女性でした。
食事の時、サリバンはヘレンを観察していて驚きます。ヘレンは歩き回り、人の皿から勝手に手づかみで口に入れて食べているのです。誰もそれに対して何も反応しません。サリバンの皿にヘレンが手を伸ばした時、たまりかねてサリバンはヘレンの腕を掴んで立ち上がりました。
それをみて父アーサーはサリバンと口論になります。そしてセリフ サリバン:「暴君に家中が支配されているのですよ、甘やかすのは哀れみのはきちがえです、同情が何になります!」アーサー:「雇われた身で無礼な!」サリバン:「6年間も同情しか知らなかった子が哀れです!」
そして食堂から皆を外に出し、サリバンはヘレンと二人になります。食事という基本的な躾を学ばせるために壮絶きわまる指導なのです。
最終的にサリバンは自分の皿で食べさせ、ナプキンもたたませました。
サリバンは敷地内の森の中に恰好の小屋を探し出してありました。その小屋でヘレンと二人きりで生活しながら教育したい、と訴えたのです。父アーサーは反対でしたが、母ケイトの頼みもあって、やむなく2週間という限定で許可しました。
教師と生徒、一対一の戦いが始まりました。行儀はよくなってきましたが、サリバンは物に言葉があることを何としてでも理解させたかったのです。繰返し繰返し指文字の練習。「ビーズ」「木」「鳥」「水」………。サリバンはそれらをヘレンに触らせ、指文字で教えます。小川の中に座り込み、「水」「WATER」と教えます。ヘレンは指文字の覚えはいいのですが、それが何を意味するのかが理解できません。サリバンは自分の無力感をかみ締めていました。
2週間がたちました。迎えに来た両親にサリバンはせめてもう1週間の延長を申し出たが聞き入れられませんでした。両親はヘレンの行儀の良くなったことに満足しています。
その日の夕食はヘレンの帰宅祝いでした。ヘレンはサリバンと二人きりの生活と打って変わって我がままほうだいに戻ってしまいました。以前と同じように手づかみで食べたり、水さしを倒したり…。
それを見たサリバンは容赦しませんでした。今日は特別だからと、ケイトの止めるのを振り切り、ヘレンの手を取って外の井戸へ向かいます。水さしにこぼした水を入れるためです。
サリバンが井戸をこぎ、水を出しました。ヘレンの手に水がかかります。
そこであの名シーンがでてくるのです。

感想
サリバンの鬼気迫る執念とも思えるヘレンに対する指導。
これはサリバンが育った環境にもあったかのように思われます。
映画の中でサリバンの小さなころの環境(施設で育った)が語られます、
その中で印象があるのは、
サリバンは死体置き場で遊んだというもの、
父アーサーがヘレンに施設を考えていると語ったときに、
施設がどれだけひどいかの反論として言ったものです。
その当時の施設環境の悪さがうかがえますが、
サリバンはその環境に負けたくないという強い意志がありました、
しかし足が悪く姉に依存している弟は体が弱く、
学校で学ぶという事もなく小さいころに亡くなってしまいます
サリバンはその弟とヘレンを重ねて見ていたようでした。
弟のようになってほしくない、
まるで贖罪を行っているかのようなヘレンの対応、
ヘレンにこれからも生きてほしい、
それもただ生きているだけでなく、
活き活きと力強く生きてほしいと考えたのは自然の事のように思えます。

サリバンは物に名前がある事を何回も何回も繰り返して指導します。
そこがやはり出発点でした、
物に名前があるという事が分かれば、
学習する楽しさはかなり広がっていくでしょう。
そしてもっと様々な事を学ぶことができ、
そのことが社会で生きていける力になる、
そう考えたのでしょう。

後年、ヘレン・ケラーは様々な障害を持ちながらも、
世界各地を歴訪し、
歴史に名が残るほどの身体障害者の教育・福祉に力を尽くしました、
まさに奇跡の人です、
しかしその奇蹟を導いたのはサリバンでした、
サリバンとの出会いがなければヘレン・ケラーはいませんでした。
映画ではその役をバンクロフトが好演しています、
アカデミー主演女優賞に輝いたのは当然といえる演技だと感じました。

映画は白黒ながら古さを感じない、
密度の濃い映画です。
まだこの映画を見ていない人は、
どうぞご覧あれ。
posted by リハ技士 at 08:50| 山形 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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