2019年05月07日

医療保険リハビリを受けるため「要介護等認定を辞退する」高齢者が現れないか危惧

【要介護被保険者等について維持期・生活期のリハビリテーションを医療保険給付から介護保険給付へ完全移行することとなったが、要介護度の低い高齢者が「要介護認定の更新をしない」ことなどにより、医療保険の維持期リハビリを受けるような事態が生じはしないか。………(中略)………。

こうした点を踏まえ、武久会長・橋本副会長は「患者視点では医療保険リハビリのほうが手厚くなる」と見通した上で、「要介護度の低い高齢者では、区分支給限度基準額も低く設定されるため、手厚いリハビリを求めて、医療保険給付に戻ってくる可能性がある」と指摘します。要介護・要支援認定を辞退(更新申請をしなければ自動的に要介護等でなくなる)すれば、介護保険給付は利用できず、正面から「医療保険のリハビリ」を受ける資格を入手できるのです。】

(メディア・ウォッチ 2019412日 記事引用)


要介護・要支援者に対する維持期・生活期の疾患別リハ料(脳血管・運動器・廃用)の終了し、介護保険に移行していく、という改定…。

ここでも何回か説明してきましたね。

今回の記事では、

医療保険でのリハを継続したいため、

要介護認定の辞退(取り下げ)という行動にうつる患者さんが一定程度いるのではないかという指摘です。


当院ではそのような動きはありません。

ただ介護保険を持っていると外来リハの制限は出てくるということは説明するでしょう。


また別の点で気になる通知があります。

それは厚労省が20131127日に発出した通知「理学療法士の名称の使用等について」というものです。

内容は、

理学療法士等が、介護予防事業などにおいて、医師の指示なく「診療の補助に該当しない」業務を行ってもよい旨が示されています。

記事ではこの通知が完全自費(つまり保険外)のリハビリ提供が増えている要因のように文脈で書かれていました。

この通知をどう紐解けばこうなってしまうのか、ブログ管理者にはまだ理解できていませんが…。


上記の完全自費でのリハビリ、

これは国の懐が痛まないということで、今後更に広がっていくのでしょうか。

しかし、そうなると、必要性ではなく、お金のありなしでのリハの提供ということになってしまいます。

ICFで経済背景もふまえて方針・アプローチを決めていくリハの思想からみても、いかがなものかとは思ってしまいます。


いやそもそもこれはビジネスになるのかという疑問もあります。

おそらくターゲットは維持期・生活期でしょうが、

そのような標準算定日数を超えた人たちにどれだけ本人が満足できる結果を残せるのか、

それも完全自費なので、利用者は相当のことを求めるでしょう。

その求めに応じた結果を果たして残すことができるのか…。


果たして維持期・生活期のリハはどうなっていくのか、

その議論を注意深くリサーチし続けたいと思います。

posted by リハ技士 at 19:42| 山形 ☀| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする