2017年05月08日

認知行動療法 終了後も効果

【薬が十分効かなかった中等度のうつ病患者に対し、医師らと面接を重ねて悲観的になりやすい考え方の癖を変えていく認知行動療法を行うと、治療終了から1年後、7割がほぼ無症状になった、との研究報告を慶応大学のチームがまとめた。治療終了直後よりも改善率が高まったという。】

{読売新聞(東京)・夕刊 2017325日 記事引用}


もう少しこの研究の詳細を報告しましょう。

研究対象は2グループ(前提として2か月抗うつ薬を飲んでも中等度のうつ症状が十分改善しない20~65歳の患者80)

1グループは薬物療法のみ、

もう1グループは薬物療法+14か月間、認知行動療法を定期的に行いました。

結果1年後。

薬物療法のみで治療してほぼ無症状になった人4割強、

薬物療法+認知行動療法をしてほぼ無症状になった人7割強というものでした。

(治療4か月では、

薬物治療のみで、ほぼ無症状になった人約2割、

薬物療法+認知行動療法ではほぼ無症状になった人約4)

この結果で認知行動療法に効果があると述べているので、

おそらく統計上は有意差があったのではないかと推察しています。

実際に2010年に厚生労働省は、

医者が行う、うつ病に対する認知行動療法に限って医療保険点数化されることが決定しました。

これはうつ病の治療として日本では効果があることを認めたことを意味しています。

ただしこの認知行動療法ができる施設は601施設(2016年当時 届け出がある施設)あるのですが、

届け出があっても診療体制が組めないことから、実際できるところはもっと少ない事態に…。

そのため2016年の診療報酬改正では、

看護師と共同して医師がこの認知行動療法を行った場合(看護師が30分以上面接、医師が5分以上面接)も、

診療報酬上、認められることになったのです。

(当然医師も看護師も一定度の研修が必要)


今回の記事では、

認知行動療法が終了になっていても、その効果は続いたというところが目新しいものです。

認知行動療法を受けたことで、

自分の考え方の癖をしり、自分がどう立ち振る舞えればいいかがわかるようになれば、

日常生活の様々なストレスの中、

自分でそのストレス状況の立ち振る舞いについて少しずつ学習していき、うつ症状が軽減していったのかもしれません。

posted by リハ技師 at 19:45| 山形 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする